ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

クンドゥン

 

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あんまり面白くねーなースコセッシ……

今振り返って見るとたぶんスコセッシって信仰についてずーっと考えてる監督で、だからたぶん『沈黙』とかと同じ系統の作品なんだろうなー、とは思う。思うんだけれども、しかしやっぱりこの題材はちょっと難しすぎたんじゃなかろーか。そりゃまあ、生まれ変わりみたいな格好で、大戦後の国家の舵取りを、まだ成人したての少年が握らされてしまう、という状況が大変得意で取り上げたくなるのはわかる。わかるんだけれども、その内容があまりに劇的すぎて、どうやって2時間の映画にまとめれば良いのかはマジで良くわかんないよねーコレ。いや、スコセッシには映像も含めてそれをまとめる算段が立ったのだろうから作品を創ったのだろうけれども、それが観客の心を打つモノとして伝わるか……というのはまた別の問題だよなあ。

いやまあ確かに映像自体は美しく息を呑むところが色々あるよ。あるんだけれども、スコセッシの映像って単体ではそんなにピンとこないというか、ストーリーを含めた映画のリズムの中で映像が急に輝きを放つ、みたいな体験がシビれるのかもしれないなあ、とは思った。

音楽も、エンディングでフィリップ・グラスって書いてあって「あーなるほど確かにそうだわ」って納得したけれども、あまりに馴染みすぎてちょっと印象が薄いところはあるよなあ。いや、好きは好きなんだけど、スコセッシはもっと濃い味のモノを期待してしまうぜ……