ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

記号論への招待

 

なんでこの本を買ったのか全然覚えていないんだけれども買って良かった。大変楽しいツールを手に入れた感じがすごくする。いやまあ楽しいだけで具体的にこのツールを使って何ができるのか、というのはあまり想像がつかないのだけれども、少なくとも世界の見方の解像度が上がった感じはする。

主に言語を対象に分析が行われているので、詩が良く出てくるんだけれども、あーなるほど詩ってそういうところに面白味があるよなあ、という理解はだいぶ深まったと思う。今まで作中に詩だの歌だのが出てくると、「理解できないからサッと飛ばすか」みたいな見方も結構してしまっていたんだけれども、むしろその理解がしづらいことそのものを楽しむ余裕がないっつーことだったんだなー大変納得。

あと細かな分析が終わった後の最後のパートが結構圧巻で、記号の範囲を言語以外の事象や道具に広げて行く部分で大変世界が広がった感じがして良い。自分の場合だと、たぶんこれ映画に引きつけて見ることでだいぶ有用なんじゃないかなー。というかむしろこの本自体も映画の分析の絡みで購入したんじゃないかって気がしてきた。