ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

フロイト入門

 

もうちょっと早く読んでおけば色んなものの見方の精度が違ったんだろうなあ、という気持ちがありつつも、でもまあこういうふうに受容できたのは今だからこそって感じもするので難しいな。

序盤の方はなるほどそういう思考回路ね、というのが大変よくわかるのだけれども、後半になって人類の発展みたいにスケールが大きくなっていくと、うーんそういう見立ても不可能じゃないだろうけれどちょっと共感まではできませんね、みたいな気持ちになる。まあそれはそれでなかなか面白いのだけれども、やっぱりこうヨーロッパのキリスト教の影響下にある思考だよなーという気分。

しかしまあ実際に精神分析が兵士のPTSDに効いた、みたいなのは大きな説得力があるよなあ。心のモデルをつくって、それを元に治療のアプローチを組み立てるという方法論は、結構科学の方法としてはテキトーすぎない? とも思っていたんだけれども、この本を読むと確かにそういう方法論があってもいいのかもしれん、とは思う。

いやまあしかし超自我とかエディプスコンプレックスとかそういう断片的に知っていた単語が、思索の文脈とともに理解できたのは収穫だなー。なるほどそういう背景か、という納得感がすげーある。そしてまあ、エロいことを考えすぎだって批判もまあ納得ですよね。まあどうしたって人間は自分の視点を乗り越えて俯瞰することはできねーからなー。