前に絶対見ているはずなんだけれども全く記憶が欠落していた。まあ当時は見てもあんまりよく背景がわかんなかっただろうし今見てちょうど良かったんじゃなかろーか。ファイザー製薬! とかコニーアイランド! とか。
まあとにかくメリル・ストリープの女優力がすげーなという感じ。そんなに顔のアップをじっくり見せて良いという胆力がすごいなーと思ったら、もうラストまでそんな見せ方でやられるとは思わなかった。そりゃあ主演女優賞! ってかんじよね。ただ訛りが全然よくわからないのは惜しいなあと思う。吹き替えもそれっぽくはやっているけれども、ポーランド訛りとか言われても全然わかんねぇもんなあ。
しかしまあ2時間半もかけてこんなにじっくりこんな話をやられるのはまあツラい。精神的に共依存の関係になっているカップルの姿は、本当に見ているだけでキッツいんだけれども、しかし実際問題そういう生き方をせざるを得なかったんだ、というのが否応なしに突きつけられてしんどい。選択とかいうけれどもまあ選択肢なんてなかった系の話であるよな。しんどい。
なんというか、ドラマとしてはこのジャケにもなっているシーンが一番「選択」なんだろうけどさー、戦争の中でいかにもドラマチックに描かれる悲劇がありつつも、それだけじゃなくて、すぐそこのカップルが持っていそうな、延々続くツラい日常のほうもちゃんと心に響くのは、大変すごいなあと思いました。