ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

探偵はもう、死んでいる。

 

 

うーん、ダメだ……読めない……西尾維新がブイブイ言わせ始めたくらいのミステリってこういう感じのブン回し方してたよーな気もするな。でもあのキャラクターのつくりってこんなに雑だった? もう少しちゃんとキャラの書き分けしたり主人公に対する接し方が「気持ち悪い」という自覚のある気持ち悪さだったり、そういう抑制って聞いてなかった? 当時の自分の世界の見え方が雑だっただけなのかしらねー? うーん……

なんつーかまあひっくり返すためだけの設定がてんこ盛りのストーリーで、非常識な状況がガンガンのっけられているにもかかわらず、時々その「非常識さ」こそが真理に到達するための鍵だった、みたいな恣意的な運用をしてくるので、はっきり言ってマトモに推理につきあう気になんてなれるわけがない。そういう立て付けで話を作るなら、推理のヒント以外はガチガチに整合性がとれる状況をつくらなきゃならないはずだよね。そういう意味で、終始「推理どうでもいー!」って感じの話。

じゃあまあ推理以外でキャラクターを魅せる読み物としてどうかというと、主人公の饒舌で迂遠な一人称が「いーからさっさと本題入れや」という感じになってしまうのはある程度は狙い通りなんだろうなあ。全く好感持てないけど。でもヒロインのキャラ立ては、もっとちゃんとやってあげるべきだと思う。なんかもったいぶって地の文で「すごいやつ」って言ってるけれども、その凄さが全然伝わらない……のはまあ百歩譲っていいとして、でもその凄さが強調されたから生まれる説得力のある展開とか、別にないんだよな。そこら辺をコッチ側から迎えにいって共感するのはとても難しいなあと思いました。