わーしんどー。救いはない。救いはないが、しかし生きていかなきゃって意思を新たにするなー。こんなジリジリした映画がなでこんなに面白いのかちょっと不思議……主人公に感情移入できちゃってるってことなのだろーか。
まーとにかく「ルーマニアってなんか大変そうだな……」って感じがして、これが日本舞台だったら「父親が足を踏み外してしまったんだな！」と勧善懲悪マインドでみられるけれども、ルーマニアからイギリスへ引っ越すチャンス！ というのが天秤にかかっていると「あ、それはしかたない」となってしまう感じが半端ない。そもそも道ばたでレイプされる状況が「その社会はダメだ」って感じだし、周囲の人間の不正への誘致もスムーズ。何よりパパの勤めている病院がちょっとショッキングで、「あ、ルーマニアの医療ってこんな感じで行われているのか……」という感覚が、「娘をケンブリッジにやった方がいいよね……」という気持ちに僕を誘導させてくれました。いやー。
細部も結構好きで、ばあちゃんの病気とか、図書館で泣き出す妻とか、そういう細部がホントグサグサくるというか、うーん、人間の機微だなーという感じがしました。
あと公園のカットはなんかすげー印象に残りましたね。奥行きのある映像で、様々な運動が描かれると、あーこんなに面白い画がとれるんだなーと。
