ふへー、これテリー・ジョーンズ監督でパイソンズが出てきてる映画なのね。いやあなるほど色々納得。世の中的には映画のデキがガッカリされているみたい? だけど、俺はあまりモンティ・パイソンを崇拝していないというか良く理解できていないので、いやまあ全然こういうものとして楽しんだけどなあ。
そもそもの発想が「宇宙人の気まぐれでなんでも可能になったら?」というしょーもないもので、でもそのしょーもない発想をサイモン・ペグがしょーもなく演じて、しかもその使い方が全体的にしょーもないというのは、まあ普通に嫌いにはなれないよなあ。だってこんな枠組みでシリアスな世界を変える話とかしても絶対風呂敷たためないじゃん。なんかこう、ビミョーな数の人間を使ってSNSとかを活用するのではなく地道なリアル活動で教祖を描写する、そのしょーもなさを受け入れる映画だよなあ、と思う。地味にヒロインの心理を操作することを避けているのも、まあもちろん必須ではあるのだけれども、とても正しい能力の扱い方だと思う。
あと気に入ったのは犬の使い方で、ああいうクソみたいなキャラクターってめちゃくちゃブラックジョークが効いてて面白いんだけど、効きすぎてて流石にひくわー、ってなりかねないところを、アホ犬のかわいさで突破してしまうってめちゃくちゃズルい。犬ありきでストーリーをぐわんぐわん回した末にオチまでちゃんとそいつでつけちゃうんだからなー。いやあ、なかなかの犬映画でありました。