ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ブロンソン

 

ブロンソン (字幕版)

ブロンソン (字幕版)

 

なんなんだろうこの映画は。こういう題材だったらもっと過激にわかりやすいお話だってつくれそうな話じゃないですか。でもドラマらしいドラマと行ったら、刑期を終えて外に出たときのラブロマンスくらいで、あとは延々延々暴力を振るっているだけという。しかも別に相手を殺すこととか脱走することとかが目的じゃないんだもんなあ。ここまで徹底して暴力を振るうことそのものを目的にされると、もう突き抜けて何か別の価値を生じさせてしまってる感じさえする。そこから何かを読み取るとかそういうのがワリとどうでもよくなる、奇妙な映画体験って感じ。

事実は小説よりみたいなのはリアルを下敷きにした映画で良く感じるアレだけど、しかしこの映画に関しては事実の意味がよくわかりません。精神病棟に閉じ込められてる辺りがこの映画で一番絶望的なシーンだと思うんだけど、そこから先っていったいなにが起こって出られたの? あそこから開放される理由が全然わからん。あとなんで有名な人間になってるのかもサッパリである。刑務所内で暴力振るう側のことしか基本描かれていないから、外部の反応があって映画化までいっちゃう流れが、もう全然これっぽっちもイメージできない。うーん、ホントに謎の映画である。さすが『ドライヴ』の監督、一筋縄ではいかんなあ。