ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

死刑台のメロディ

 

死刑台のメロディ [DVD]

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あーそうかーなるほどなー。イタリア系の映画を結構観てるつもりだけど、ずいぶんアメリカにおける移民の立場とか実感出来てなかったのだなあ。『夕陽のギャングたち』とか見ても革命革命言うのが全然ピンとこなくて一体何なんだろうなーと思ったんだけど、こういう弱者の視点をコレだけはっきり打ち込まれるとあーすいませんって気持ちになる。いやーそうだよなースコセッシだってイタリア系移民の視点の話よなー。今まで何を観ていたのか。反省。

ということで名前は色んなところで聞くけども意外とみていなかった作品。いやー傑作でございますね。オープニング直後から画面一杯にほとばしる力強さに圧倒される。あんな飛び降りシーンをしつこく連発する必要あるのかないのかといわれればたぶんないんだけれども、でもあの常軌を逸した編集から否応なしに突きつけられる主張にもう参りましたって感じ。合間に挟まる実際の映像も大変効果的に機能している。のだけれども、やっぱモリコーネがズルい。あんなエモーショナルな楽曲がギャーンと差し込まれたら、滾らずにはいられないじゃないですか。いやーなんなんだろうこのモリコーネの滾らせ力。

にしても、アメリカには法廷物が多いよね。正義とは何かというテーマに真正面からぶつかっていって、それがエンタメになっているのは、やっぱり合衆国憲法と国民の距離の近さ故なんだろうなあ、と改めて思わされました。