ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

インヒアレント・ヴァイス

 

インヒアレント・ヴァイス [Blu-ray]

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へんな映画!! PTA全開って感じ。

LA舞台の探偵モノというのはオレレベルでさえ色々思い浮かぶけど、今回の映画はそれに輪をかけてバックグラウンドがありそうだよなー。当時のドラッグカルチャーとか政治運動とかそこら辺の文脈が追えてないときっと色々読み落とすんだろう。こういう作品を見ると文化的差違に対してすげー目が粗いことを思い知らされるよなホントに。

でもそんな内容でも探偵モノ独特の突き放されたドライブ感があるのはやっぱすげーよなあ。いきなりブン殴られて砂漠で旗を見上げたり、秘密の部屋で大量の痛ネクタイを見つけたり、小窓の向こうで拷問が始まってたり。やっぱ探偵モノはこうでなくちゃ、というあの独特の感じがPTAの映像編集とすげーマッチしていて大変風格がある。

というか風格みたいなビミョーなニュアンスしか言語化できないところがあって、いやだからへんな映画! って感想なんだけど、ほんと変な映画! 『L.A.コンフィデンシャル』『チャイナタウン』みたいなゴリッゴリハードボイルドではないけれど、しかし『ビッグ・リボウスキ』『キスキス,バンバン』みたいないかにもコメディって作りでもなく、むしろ『マルホランド・ドライブ』みたいな突き放され感の方が印象に残っちゃったりなんかもして。ってかLA縛りでもこんな類似作品が出て来るんだからすげーなLA。へんな町。