あーそうか。これが「悪党パーカー/人狩り」の映画化か。原作を大昔に読んだ気がするのだが内容は全然憶えてない。シリーズの別の本だったかな?
ハードボイルドな内容なんだけれども、いやー、なんなんだろうなあこのオモシロ感。テンポ感とかめちゃくちゃよく知ってる「ハードボイルド」って感じのはずなのに、でもオレの知ってるハードボイルドとちょっと違う! 全体に謎のユーモアが漂ってる感じ。嬢との殴り合いのシーンとか、もう全く意味がわかんなくて置いてかれちゃう。仲間を慌てて撃ち殺しかけてビビったり、電話を受けるシーンが超テンドンだったり、いやーやっぱりこれキメキメのハードボイルドとは違うよなあ。そもそも冒頭の「くわっ!」って目が開くシーン自体、めっちゃおもろいというか、コメディっぽくみえちゃったもんなー。
そしてその全体に漂うなんとも言えないお笑い感が、「たった7万ドルのために!?」という動機づけをめちゃくちゃマンガっぽくしているというか……いやまあ、この驚きって地に足着いたハードボイルドが決まってるからこそ成立するはずのやつだよねえ。いや、そのフワフワしている感も、映画に独特な魅力を与えているような気もしないでもなくはあるんだが……変な映画。