ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

陰陽師

 

へー、なるほどねー。こういう映画だったのか。

全体的にそつのない作りって感じ。そもそもこの時代の文化風俗をバックにビジュアル映えするエンタメを作るのってなかなか難しいと思うんだけれども、「陰陽師」みたいな形式的なニュアンスのある題材も含めて、よくまあちゃんと作ったなーと思う。CGの質もさすがに現代的な観点から見るとだいぶ見劣りするんだけれども、それでもそれがある種の味になっているようなところがあって良い。柱から映える手とか、まあ良くわかんないけどともかくゾッとする感じになっていて良い。

そしてまあストーリーも、この尺でキャラの深堀をするためにちゃんとやったよなーという感じ。歌みたいな時代文化を感じさせるものをキーに、平安京の呪いもちゃんとストーリーに絡ませて、過不足なくとても好感が持てる。「あーはいはいここはあの謎の分身パートが生きるところね」みたいに伏線回収も良かったんじゃないでしょうか。

しかしまあ、何より野村萬斎・真田広之が大変良い芝居をしているよなあ。真田広之がアクション素晴らしいのは当然前からよくわかってたけど、今回は悪役としての芝居でも良い感じ。中に悪霊取り憑く切換とかも上手く言ってたしねえ。一方野村萬斎は、うーんやっぱりアクションすげえなあという感じ。衣装を生かしたアクションで、真田広之に対抗できてたのはホントにすごいよねえ。一方で、泣きの芝居はもったいなかったかなあ。っていうか山場だからといって、あんなにわかりやすいドラマ泣きさせなくていいのにとは思っちゃったかな……