ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

大麻と金と宗教~レバノンの“ ドラッグ王 ”を追う~

 

今やレバノンのベイルートと言えばあの大爆発のあった都市ってイメージだけど、まさかそこから大麻合法化に繋がるとは思ってなかったのでその時点で100点満点。いやー、おもしろーい。

で、そこから大麻の栽培を追いかけるわけだけれども、前半のパートはちょっと退屈よね。大麻栽培なんて今更そんな刺激的なモノでもなかろうに、いかにも禁断の場所に潜入! みたいな感じで撮られるとちょっと鼻白む。そんなんアフガニスタンのケシ畑とかの方がよっぽどヤバいよねえ。大麻を手で触ったくらいで「手、ちゃんと洗わなきゃ!」とかさすがにちょっとビビりすぎでしょう。

大麻ってああいう気候でも栽培できるのね、という風には思ったけど、いや改めて考えたら麻なんだからふつーに色んなところで栽培できないとまずいか。そうだよな。あまりにも日常から切り離されていてなんだかイメージが湧かねーぜ。

後半は潜入捜査で麻薬王に会うところをやるわけだけれども、そこからなんの意味のある言葉を引き出せずに、ダークなツーリズムのクライマックス、みたいなアングルで描かれちゃってるのがどーもこうきついなーとは思う。そういう扇情的なドキュメンタリーにするなら、もう少しカメラの側のドラマを明確にして、一体なんのためにここまでやってきたのか……みたいな一人称をきっちり描かなきゃいかんのじゃないかなあ。