ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

奇術師フーディーニ~妖しき幻想~

 

奇術師フーディーニ~妖しき幻想~ (字幕版)

奇術師フーディーニ~妖しき幻想~ (字幕版)

  • キャサリン・ゼタ=ジョーンズ
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奇術師フーディーニは中島らもの小説家なんかで何度か名前は見たし、あと他にもエンタメでちょくちょく名前が出るので、気になっていたんだよね。でも、この映画で出てくるフーディーニの描き方は、あんまり面白くないというか……奇術師なんだから、もっと虚々実々であやしげな人物を勝手に想像していたから、ここまでストレートに純粋なキャラクターとして提示されると「えっ!?」って思う。人前では意地を張って「パンチなんて効かない」みたいな振るまいしちゃうのも、当たり前だよねえ。これなら『マン・オン・ザ・ムーン』のアンディ・カウフマンのほうがよっぽど奇術師っぽく見えますわ。

ただまあ映画の半分は騙す側メアリーにいってるので、しょうがないと言えばしょうがないのかなあ……降霊術において肝要なのは相手の下調べなところは、今も昔も変わらないわけよねえ。シュガーマンを含めて、少ない登場人物で、賞金と謎を含めて、丁々発止の恋愛関係……というのがテーマだとは思うので、それ自体はきちんと描けていたと思う。クライマックスのどんでん返しなんかは悪くなかったしなあ。大変わかりやすい「意外な展開」で、ようやく騙されたーって感じ。

これが普通の恋愛映画だったらまあまあ納得かもしれないんだけれども、うーん……やっぱりフーディーニっていう名前を神格化しすぎてるのかしらねえ。