直流ｖｓ交流の対決があったことくらいは知っているのだけれども、先入観からベネディクト・カンバーバッチはニコラ・テスラやるモノだとばっかり思っていたので「え？ え？ ええ？」となってしまった。あんまりエジソンって感じがしないよな……発明家で実業家で敵対するものは容赦なくブッ潰す頑固者、というイメージがそぐわない感じ。あの顔で自分の名前にこだわるキャラクターやられても、だいぶ違和感がある。
話的にはニコラ・テスラが交流で合流するのはわかっていて、エジソンｖｓニコラ・テスラみたいな俗な見方が染みついちゃってるから、「いいから早くニコラ・テスラと戦わせてくれ！」みたいな欲求が強く、「え？ ウェスティングハウスのほうがメインなの！？」となってしまった。ニコラ・テスラのオモシロ実験も全然出てこないし、そもそもこの映画はそういう風に見るものじゃないよなー。
あとはなんといってもシカゴ万博ですね。もちろん歴史の本を見ると色んなところで一つのマイルストーンとして描かれているわけですが、具体的にはそうかー電気の時代の到来を告げるものだったんだな、という感じです。あと流れ作業とか規格化にモーターが渇望されていたというのもなるほど納得。そしてアメリカはフォードシステムを生んでいくんだなーなるほどなー。
あ、あとラストの塀の比喩はとても効いていて良いんだけれども、そこからイイ感じに落とそうとして映画の話にもっていくと「ハハハ……」と乾いた笑いが出てしまうな。エジソンの締め出しを食らった人間が西海岸で作ったのがハリウッド、みたいな流れだったよねたしか……
