ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

剃刀の刃

 

剃刀の刃 (字幕版)

剃刀の刃 (字幕版)

  • ビル・マーレイ
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すげーとりとめもない話ではあるがまあしかしこのとりとめのなさは嫌いではない。チベット行って書を捨てるとかまあどーなのとは思うけれども、しかしこんなふうにダラダラ出来事が連なっていくと、人生ってそういうもんかもしれんなあみたいな感じがある。

っていうかこれ脚本ビル・マーレイ自身が参加しているのか……全体的にビル・マーレイの表情がキーになっていて、あのなんともいえない味のある顔がなければ成立しない作品だと思うんだけれども、もうこの頃からそこら辺は自覚していたってことなんだろうか。ビル・マーレイの出演作品を振り返って見ると、確かにこの顔がキーになっているし、魅力的だよなあ。『ブロークン・フラワーズ』とか……

あとまあ美術的にもなかなか面白くて、第1次世界大戦終わって世界恐慌あっての時代のパリを描いてるワケだよね。いわゆるエコール・ド・パリのあたりで、あの山はモンパルナス? それともバトー・ラヴォワール? あんまり芸術家との交流は描かれてないけど、そこら辺の空気感が刻まれてる感じよねえ。いちいち女性の衣装もお美しいし、阿片窟まで登場しちゃって、私的にはもうたまんねーなこれ……という感じでございました。ビル・マーレイでこんな歴史劇を見られるとは全く思わなかったからビックリだよ。