1と2はちゃんと見直した記憶があったんだけれどもそこから先はたぶん遙か昔なので見直した。
映画としてはこれめちゃくちゃ特殊だよなー。モンタージュとスローモーションを多用して、しかも音楽が映画全体の駆動力になっているという……こんなにテーマソングが繰り返し使われる作品って他にある? いやー、ロッキー様式って感じだよなあ。
という一方でストーリーはどーしょーもないところがあって、これはちょっと流れでできちゃった脚本だよなー。アポロが助けてくれる展開はまあわかるんだけれども、もうちょっとどん底部分を長く描いてもらわないと、その後の立ち直りシーンでの説得が生きないのではなかろうか。あと「怖い」というところに本当の克服すべき問題を持って来たのも形式としてはちょっと弱いよね。「一度得たものを失ってしまうのが怖い」とかではなく、そもそも引退しようとしていたのだから……
そのトラウマの克服に、ミッキーがうまく絡まないのも辛い。さらに最後の決戦、ミッキーのアドバイスとアポロのアドバイスが逆のことを言っている状況で、ロッキーがどちらに操を立てるかみたいな図式にも持って行けたよなー。海でハグしてアメリカパンツまでもらったのに、ここでミッキーになびいちゃうのロッキー!? みたいな感じですげードキドキしたんだけど。
まーしかしなんでここでライバルに再び黒人ボクサーをぶつけてきたのは図式がよくわからんなあ。どういう背景でこういう文脈になるのだろうか。