ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

マザーレス・ブルックリン

 

へー、エドワード・ノートンが監督してるのか。すげーなー。

だってこれ原作から時代を変えてあるわけでしょ? 市民運動の顔ぶれが黒人と女性メインだったし、主人公は明らかに社会的弱者だし、いやー、こういうコンセプチュアルで胆力の要る設定をガッツリやってしまうのはもうそれだけで「すげー」となるね。さらには監督自身が「オレの演技力ならこの役柄をこなすことができる」って目算があったわけでしょ? いやあ……たまらん度胸だなあ……

作品的にはブン回す感じのハードボイルド、にしたいのはわかるんだけれどもちょっと頭の良さが出ちゃってて、まあその微妙なズレみたいなのが奇妙な味になっているよねー。なんなんだろうなあこの微妙な地に足ついていない感じは。いや、その他のハードボイルド主人公がみんな地に足着いてるってわけでもないんだろうけどさ。不思議。

とはいえこういうことをやるんであれば、もう少し女性が問題を解決する展開になっても良いんじゃない? とは思うけど。鉢を落として男を殺した、というのはちょっと表面的すぎて、もう少し女性の主体的な行動で問題が解決しても良かったんじゃないかなあ……? それともどこか見逃していたかしら? せめて新聞記者を女性にするとか……は、無理か。

ちょっと長尺ではありますけど、有名俳優勢揃いでまあきちんと期待に応える者になっていたと思います。