ラドクリフなんか遭難ばっかりしてね?
序盤は一体どこに行くのかわかんねーぞこれ……という映画で、しかしつくりからいうと「この状況は仲間割れで人間って怖いという話になる展開だよなー」とか暢気に思っていたのだけれども、なんか急にただのサバイバルだった。いやまあそれはそれで面白いのだけれども、なんか想像してたのと違った。まー事実を元にした話なんだからしゃーないのかもしれないけれども。オーストラリア映画ってことで、ここら辺の自然への恐れみたいなのは結構身近なのかもしれないなーなんて思った。マッドマックスでも思ったけど。
どう考えても一番印象に残ったのは寄生虫で、アレ実話ってあそこも実話ってことですか? あんな短期間であんなデカくなるの? っていうか切開したあとびちびち跳ねすぎじゃない? 雛食ったり足乾かしたり、急激にグロ展開のオンパレードで、うおーとなりましたなりました。
しかしこれ全体的には通過儀礼の話ではありますよね。ユダヤ人の出自を持っていて父親の抑圧を受けていた少年が、サボテン吸ってジャングルで死にかけて幻覚を見て現実世界に戻ってくるとゆー。そういう大きなレベルでははっきりした構造があるのだから、そこら辺に紐付けて面白くなっても良かったのになー。
と思ったらラストでめっちゃ怖い話がポン! と出てきてやっぱり「人間怖い」という話なのだった。いやあのラスト怖すぎるでしょ。語られないことは恐怖を呼び起こすんだなーと思い知らされましたよ……