こ……このジャケットの破壊力よ……ワイン樽に浸かったまま死んでるのが一番怖かったよね。いやー、すごいビジュアルインパクトだよなーすごいなーここら辺は市川崑どうぞ! という感じ。
相変わらず戦争のゴタゴタが絡んでくるシナリオではあるのだけれども、そうかー記録の紛失がトリックになるんだなー。で、金田一がその失われた記録を探したりするのも一応ちゃんと話の展開になるわけか……いやあ、現代を舞台にしたら絶対に成立しない内容だよなあ……あ、もちろんメインのミカンのトリックも現代じゃ絶対に成立しないわけだけれども。やっぱり戦後のゴタゴタって危うさとまだ残った民俗的な香りが成立させてるシリーズなんだなーということを改めて思う。
しかしまあ若山富三郎がホント良い役もらってんなー。最後にあんな臭い汽車のセリフ入れてもまあしょーがないかーって思うくらいにベタベタに良い役やってるんだもんなー。正直殺人犯は役どころが難しすぎて全然感情移入もできねーなーとは思うけれども、それに想いを寄せる若山富三郎の役柄にはグイッと引き込まれちゃうもんなーベタだけど。
しかしまあいつものことながら尺の間隔に合わない内容だよなー。情報量が溢れている感じ。そんな中で大滝秀治の役柄には相変わらずホッとできるけど……そこまでトリックが優れてたりするわけでもないのに、なんでこんなに続いたのかはあんまりよくわからんシリーズな感じがするよなあこれ……