原作は読んでいないのでどれだけ小松左京の感じが出ているのかわからん。橋本忍脚本だから結構重点が変わっていてもおかしくないんだろうなーとは思う。
全編を通して強く感じたのは、あーやっぱり日本という国家への捉え方が全然違うなーということだった。敗戦を経て高度経済成長期で、という状況で国家が沈む大スペクタクルを描くなら、やっぱり日本という国とか民族に対しての意識が強くなっちゃうよなー。
今だったら「人権問題で国連主導で各国に受け入れしてなんとかするんじゃね?」と思うし、そのために日本が差し出せる政治的資産ってまあなくはないよなーと思う。さらに思考を進めるならこれって今なら過疎っている地方の自治体をいかに畳むかみたいな話にも通じてきて、うーんそこら辺のテーマをきっちりやればぜったいに今やるべき作品だよなーと思ったら今2020とかやってるのか。湯浅監督なのか。うーんどうなんだろー。
まあええや。とにかくそういったポリティカルな部分をきっちり描けるはずの題材が、そっちのほうは首相が現場に演説してお話を進めるという形になっていてうーんなんだかなーという感じ。組織とかオペレーションとかの姿を省略したのって、まあ色々事情があるとは思うんだけれども、この時代に求められた国家のあるべき姿ってことではあるんだろうなー。そこら辺は結構しんどい。