ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

イリュージョニスト

 

イリュージョニスト [Blu-ray]

イリュージョニスト [Blu-ray]

  • 発売日: 2011/10/08
  • メディア: Blu-ray
 

『ベルヴィル・ランデブー』の監督なのか。脚本はジャック・タチ。なるほどなー。

言葉も少なくただただキャラの芝居を堪能するアニメ、という感じなんだけれども、まあもうそれで十分って感じがするなー。とにかく主役の芝居が味わい深い。老マジシャンの人生の最後を描く、というシチュエーションがそもそもズルいけど、それをこのクオリティの芝居でやられるとなー。

絵は人間の表情や動作を一度脳のフィルタで抽象化しているわけで、無意味な表情が少なく意味づけされて出力されることが多いと思うんだろうけど、こういう「なんとなく寂しい感じ」みたいな演出をガンガンやられると、うーん表現が豊かだなーという感じがします。

あと中盤の「え? ついて来ちゃうの?」という展開のドキドキ感も結構ヤバくて、後半で年頃の男性が現れることでホッとしてしまうのも、なんちゅーかだいぶ複雑な感じがするよなー。まあそもそも脚本があやういというのがあるんだろうけど、ヒロインのキャラデザがぜつみょーにその危うさを支えている感じで良いですね。あのキャラデザはぜつみょー。

それにしても資本主義がイリュージョニストって感じで、なんともまあ複雑な気持ちにさせられる内容でありました。しかしもう我々資本主義を捨てられないもんなあ……