きっかけがあって読み始めたんだけど、うおーおもしれー。こういう本が読みたかったんだよって感じ。
月島、というか佃島のあたりで一番最初にネックだったのは「水」で、だからあまり人が増えなかったとかもうそこら辺から超面白い。そうそうそういう都市の成り立ちを知りたかったんだよー。
もんじゃの成立をきちんと区分けして、ことある毎にその違いを振り返りつつ、変遷を丁寧に追いかけたのも超好印象。事例を挙げつつ進めていく本って、散漫な事例の紹介になりがちだと思うんだけど、この本は芯の部分がしっかりしていて本当に読みやすい。読みやすいのマジで大事だと思う。壷の中から黄金が出てきた話とか、モチ明太がブレイクスルーだった話とか、個別のエピソードが面白すぎるでしょコレ。
マクロ視点を最初に抑えながらも、きちんとミクロの話を拾い上げていくのも素晴らしい。どのような立場の人がどのようにもんじゃに参入していったとか、なるほどなあと納得させられる。キャベツの貸し借りとか天かすの秘伝とか、あーこういう生きた細部が知りたかったんだよなーとホクホクしながら読み進めました。
ってか、これを読み終わってすぐ思わず月島行ってもんじゃを食べちゃったりしましてね。我ながら単純である。