この溢れ出るカーク・ダグラス感。いかにも役者って感じのオーバーめな芝居が、まあゴッホってこういうクソ迷惑な人だったんだろうなーという感じと合わさって、うーんなんかやけに説得力があるぞ……! ストーリーの中にきちんと彼のイラストの変遷も織り込んであって、しかも名画もたっぷり見せてもらえるものだから、うんうん、こういうのでいいんだよ……という気持ちになります。
しかしこうやってみるとゴッホがどうやって信仰と折り合いをつけていたのかは結構気になるなあ。宗教をモチーフにしたイラストがないのがほんと不思議な感じするよねえ。絶対思い入れはあったはずだと思うんだけど。ってかベルギーの人だとばっかり思ってたけど、そうかオランダ南部に生まれたから牧師なのか。
あと序盤の自分を犠牲にして他人に奉仕する姿と、後半の周囲に迷惑かけながらも描くことをやめられない姿、全然違う人物のようでまあ確かに同じ行動原理なのかもしれないなあと思った。そもそも他人との折り合いをうまくつけられなかった人ならば、牧師になれてた方が幸せだったのかもしれないよねえ。
うーん、それにしても芸術家ってこういう社会と折り合えない部分が必須なのであろうか……必須とは言えないまでも、傾向としてはあるのだろうなあ……