ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

疑惑のチャンピオン

 

疑惑のチャンピオン [Blu-ray]

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いやあこれマズいでしょ? 7連覇でレジェンドになってた人間がドーピングしてたとか、それってもう競技続けられないレベルなんじゃないですか? もちろん映画だから誇張されているところもあるかもしれないけど、客観的に伝説の人がドーピングしてたというのは黒判定されてるわけでしょ? いやあ、やべーなこれ。自分の好きな競技に置き換えて、例えば羽生善治が将棋ソフトでカンニングしてたらとか思うと、いやそりゃあ将棋ファン辞めますわ、とかなってしまう。

しかし映画自体はチャンピオンをもっと悪人だったりあるいはもっと人間らしく描いたりもできるはずだけど、結構さらっと客観的に書いちゃう感じがして面白いですね。例えば年齢重ねてリタイヤして復帰して、ってドーピング的にも色々書けそうなところなのに、結構サクッとストーリーが飛んじゃうわけで。協会に圧力かけるのも、もっと嫌らしく描くことは全然できたはずなのに、なんか淡々とした印象がある。

でもまあ、あの立場でドーピングしちゃうのは選手としてまあわからんでもないとは思うのよね。自分の能力が数値で客観的に把握されていて、競技に勝つにはどれだけ数値を上げなければならないのかがわかる世界で、上げる手段が目の前にあって、周囲もなんかドーピングしてる臭かったら、構造上選手の理性だけじゃ踏みとどまることができないよね。もちろんとどまれる人はとどまれるのだろうけど、とどまれない人も当然出てくるわけで、そういうジレンマに合わせないように組織をうまく作らにゃならんのだろうなあ、と思いました。あんま映画の感想じゃないけど。