ファニー・ガール

ファニー・ガール [Blu-ray]

バーブラ・ストライサンドって経歴見れば見るほどすげーなーと思うんだけど、その割には全然知らないというか、視界に入ってこないのはなんでだろう？　自分もそこそこ映画は観てると思うんだけど、このレベルの功労者を知らないってのは、うーん、かなり謎。しかしこの女優の特徴的な鼻ってそんなに不美人って言われるようなものなんでしょうか？　私としましてはこういうお鼻が大好きなので序盤の展開が全く共感できずにビックリした。

ウィリアム・ワイラーは流石の名監督という感じで、冒頭からいきなり黒バックの音楽で「おー！　大作がやってきた！」という感じ。インターミッションがあるのも納得なんだけど、この映画の場合はあの休憩時間が脚本的にも映像的にも超気合い入る転換点にあって、いやあこんなに気持ち良く休みに入れるのってちょっと記憶にないですね。ってか汽車やら船やらの難易度の高いショット、今ならドローンでワリと簡単かもしれないけど、いやあ良く撮るものですわ。意外と少ないステージのシーンもポイントポイントはちゃーんと押さえてあって、クレーンの俯瞰カメラを傾けるだけであんなに浮遊感が出るとは思いませんでした。

しかしなあ、出ている人間がみんなある種の善人というか、まさか夫を最後まであんなにクリーンな人間として描くとは思わなかったなあ。もう没落していく気配満載のプロットだったけど……そういえばなんで子供をもう少しちゃんと見せてあげなかったんだろう。最後のシーンの受け取り方も、それでだいぶ変わってきそうな気がする。