エドワート・ノートンくらいの体型の人間がこういう役柄やると大変リアリティがあって良い。頑張って肉体改造した感じだもんなあ。そこら辺の生々しさが良いよなあ。そうそう、生々しさ。子だくさんで父親のいない家庭環境とか、母親の交際相手と共にする食事の気まずい感じとか。金銭的に困窮している家庭のどうしようもなさがジリジリ伝わってきて辛い。あとは人種差別の種が尊敬している父親から植え付けられていたって救われなさも素晴らしい。人種差別なテーマ的にはむしろ今の方が色々考えさせられることが多いのかもしれいないですね。
にしてもホントストーリーで一本! って感じの話だよなあ。アレだけ引っ張って引っ張ってやってくるラストシーンでズドーン! とどんでん返し。そこに作文が被さってきて、いやあなんて皮肉で心にしみるラストでしょうか。あんなにバッチリ決まるラストってあまり思い出せないなあ。大変感心しました。ストーリー的には「刑務所内の改心がちょっと説得力なさ過ぎじゃない?」とか思わなくもないし、主人公のカリスマはもう少し見せられても良いかなあとも思ったけれども、まああのラストをやられたから全部許した。