ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

トランボ ハリウッドに最も嫌われた男

 

トランボ ハリウッドに最も嫌われた男 [Blu-ray]

トランボ ハリウッドに最も嫌われた男 [Blu-ray]

 

こ、これが赤狩り!!

ハリウッド映画で赤狩りって時折出てくるけれども、結構みんな腫れ物に触るような扱いのことが多くて、実際赤狩りって何なのよ? ってずっと思ってた。たぶん大きな過ちだったんだろうなあってのは伝わってくるんだけどねー。『ヘイル、シーザー!』とかさっぱり意味がわからんかったもん。あー、『マジェスティック』とかもそこら辺の絡みの話だったっけ?

でまあ、そんなオレの疑問をまるっと解決していったのがこの映画。ヤバいわコレ。自由の国を標榜するアメリカで、しかも彼らがいつもたち帰る憲法に思想の自由が保障されているにも関わらず、冷戦の恐怖がこんな時代を呼び込んじゃうなんて、でもってそんなのが半世紀しか離れていない時代の出来事なんて、いやー、ちょっと身につまされすぎますね。最近ネット上で吹き上がってる議論が頭を過ぎる過ぎる。でもってそんな危機を経験したハリウッドが、自分の立ち位置をちゃんと確認するかのように、こういう映画をとり続けるっていうのが、うーん、すごいなあ。

あとはオレレベルでも知ってる有名人がたくさん出てきてなるほどなーとなって、ジョン・ウェインがああいう立場でああやって行動しているのはすごく納得感がある。でも一番おもろいのはカーク・ダグラスの『スパルタカス』の下りで、キューブリックが自分の作品として認めたがらなかったあたりの逸話は聞いているので、映画の中で復帰の決定打の傑作みたいに描かれると色々複雑な感情がわき上がる。いやオレ『スパルタカス』嫌いじゃないけどねー。