ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

チャーリー

 

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ハリウッドの自己言及ってすげーよなあ。自分たちが作っている作品群を、作品そのものによって再定義することで、きっと現在の創作にも良いフィードバックがあるんろうなあ、と思わされる作品。いや最後に「ちゃんとハリウッドは反省しましたよ!」という感動的シーンを入れてしまう根性にはゲヘヘへへと変な笑いが漏れてしまうけどね。初めてハリウッドを訪れたシークエンスでフィルムのカットがマジックを生むあたりを描かれると、無条件に好感を持ってしまうよねえ。

チャップリンの映画は意識して集中的に見たりはしないんだけど、この映画で触れられていて見てなかったのは『キッド』『独裁者』くらいだったので自分でも驚いた。なんだかんだ合間合間にふれてたっぽい。ってかオレみたいなテキトーな映画ファンでもちゃんと押さえてしまっているあたりがチャップリンの偉大さなのかしらん。個人的に一番好きなのは『モダンタイムス』の歌うシーンだったので、トーキーへと移行する狭間でチャップリンが苦悩している理由になるほどなーと納得。こういう技術の進歩によって拡張された表現を、意味有る形で作品内に取り込まれるのにホント弱いんだなーオレ。

老チャップリンへの聞き取り回想という構造が示すとおり散漫で、いやそんな編集で次に行くの? と感じたりとか、あと後半突然顔を出すチャップリンロリコン疑惑のとってつけた感じとかはうーん乗り切れんなあと思うところも多々あるけれども、それでもそんなに嫌いにはなれないなあと思いました。