笑えないなあ。とにかく笑えない。いかにも笑えって感じのところが全くこれっぽっちもというかむしろその押しつけがましさに不愉快な感じさえするレベルで、うーんこれはたぶんオレに合わなかったんだろうなあ。達磨と天狗の鼻の「とりあえず変なモノを詰めてみました」感とか、本当に嫌い。
あと話の立て付けも嫌い。個人の思い出を忍ぶふたり、しかもそこに接点はほとんどないとか、いかにもいい話にしよう、でもいい話一辺倒だとアレだからちょっと外そう、みたいな感じが見え見えでそもそも好きじゃない。
っつーか、途中で何で擬似家族物やってんの? 終着点に向けて移動し続けるはずだった物語のリズムが、突然あそこで停滞して、いやまあだから特別に何が台無しになったわけでもないはずなんだけど、なんかこう「えー?」って感じになったんだよね。なんなんだろうあの奇妙な違和感は。
いやまあしかし、個々の芝居なんかはとても良かった気がするので、これはもう題材とその扱い方への相性の問題なんだろうなあ。もうちょっと笑いどころが合えばなあ。細かなギャグがいちいち「むかっ」としてしまうレベルで、そりゃまあ映画に没入してる場合じゃないもんなあ。