いやー面白い。ソース焼きそばの由来と展開だけでこんな本が出ちゃうの驚き。普通こういう本ってもっと話題が散らかったり広範な話題を取り上げたりするイメージだけど、ここまで徹底的に「どうできたか」「どう広がったか」だけで一冊をまとめ上げられると、もう脱帽ですわ。ってか、節ごとのまとめもすげーちゃんとしてて、一冊の本として本当に読みやすかった。
しかしまあ、ここまでわかりやすく戦前・戦後の日本の食糧事情と絡めて焼きそばを語られるとはもう全く想像していなかったので、めちゃくちゃビックリした。メリケン粉とか、日清製粉の成立とか、東武鉄道での押上駅の変遷とか、焼きそばがこんなに綺麗に自分の知識を繋いでいくとは、夢にも思わず……
個人的には焼きそばが結構好きで、中華料理店に行くと結構な割合で焼きそばを頼むんだけれども、日本のソース焼きそばを外で食べようとするとなかなか機会がない。お好み焼き屋に行って焼きそばってそんなに食べないんだよな……だから、もうこれは浅草に行って実際この本の店の焼きそば食ってみなきゃならんなあ、と思わされました。Googleマップにめちゃくちゃ保存した!