うーむ……これはちんちんだよな。死んだ男のちんちん。かつて同じ男を愛した女性二人が登るには、まあうってつけの場所ではあるもんなあ。そもそもセックス自体が飛翔みたいな比喩で語られうるものだしねえ。
と思って見ていたはいいんだが、しかし、そっから先の何かがあるかというと別に思いあたらないので「むむむ」となってしまった。そういう話だったら、幻の相棒と話し合うシーンとかなんかこう象徴的な展開として読めなきゃいかんと思うんだけれども、よくわからんしな。父親があれほど重要な男性として描かれる意味もイマイチ良くわかっとらんしなあ。むー……
いやワンシチュエーションのスリラーとしては、結構工夫があって良いというか、状況が自然で良いよねえ。携帯が通じなくて、自力で脱出できない……というシチュエーションを用意するのって、それだけで大変だからさあ。
その一方で、「電気消したらすぐに見つけてもらえるんじゃね?」みたいな疑問がずーっと頭をよぎっていたりもした。アレだけ象徴的なものだったら、周囲の人も夜に気づきそうなもんだけれどもねえ。
ともあれ、これは映画館で見た方がいい映画ではあるよなあ。小さい画面で見るとどうしても、落下の恐怖って鉤括弧付きになっちゃうしねえ。