ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

アンブロークン 不屈の男

 

アンブロークン 不屈の男 [DVD]

アンブロークン 不屈の男 [DVD]

  • 出版社/メーカー: NBCユニバーサル・エンターテイメントジャパン
  • 発売日: 2017/04/07
  • メディア: DVD
 

いやー、あのサイコパス所長に描くのに、後ろに国旗をはためかせちゃうのはなー、さすがにちょっとドン引きだよなー。別に右翼とか左翼とか関係なく、あの描写ってたやっぱり「あのキャラクターがあの国の象徴的存在である」って表現になっちゃってるわけじゃん? それってさすがにマズくない?

全体的に、その所長がこの国にとって特異な存在である、みたいなエクスキューズがされていないのが圧倒的にヤバいよなー。もちろん虐待をされた捕虜視点だからしょうがないのかもしれないけれども、しかしある特殊な環境下のサイコパスを、「優秀な家のオチコボレでああなっちまった」みたいな抽象的なフォローのみで、国全体の象徴として描くのは、うーん、よくねーんじゃねぇかなあ。大空襲の跡地を「死体」でしか見せなかったり、明らかに日本人への同情が生まれづらい演出で作られていて、この話ってそんなに構造を単純化して良いものなの? という疑問がすげーある。ってか、所長をもっと人間らしく描いた方が、絶対にテーマが深まると思うんだけどなー。『沈黙』とか持ち出さなくても。ってか拷問だと酒見賢一の『エピクテトス』か。

ラジオの下りは『テディーズ・アワー 戦時下海外放送の真実 -』読んでたのであーなるほどーという感じ。逆に読んでなかったら、なんであんな下りがあるのかちょっと理解できなかったかもしれないなー。

あ、映画としてはちょっとタルいかも。特にラストの石炭運びの下りは、本当に主人公を苦しめるだけの薄っぺらな板担ぎふくめて、もうちょっとなんとかならんのかーいって感じがしました。