「地獄の黙示録」のあとにこの映画撮るのか。しかもセットで。そして興行的には大コケするのか。なんかもー、それだけでめちゃくちゃ面白いな……
話としてはとりとめもない話というか、なんかこう言葉では説明できない感情で引きつけられたふたりの痴話喧嘩と仲直りを見させられるだけで、俺はそこまで興味が持てない。けどもまあ、こういう映像的なテクニックの数々を見ていると、あーなるほどこういうふうに完全にコントロールされた映像を作りたかったのね、というのはよくわかる。OPで立て続けに現れる看板からして、CGがないのに良く作ったなーって溜息が出るもんねえ。
また、そういう全体に漂う作り物っぽさが、この一筋縄ではいかない人間関係にミョーな質感を与えているなあ、という気はする。なんとなくミュージカルと似ているのかもしれない。ラスベガスってものすごく人工的な場所が舞台なのも、その感じをさらに一層強めてるんだろうなあ。
まーしかし、こういう心情に共感する系の映画、自分はニガテなんだなあと改めて思いました。いいからボラボラ島に飛んじまえ! 今すぐ行け! 帰ってくるな! と散々思ってしまったよ……