ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

バトル・ロワイアル

 

ひええええ……スゲーマンガ化だな。映画版は見たし、売れてたのは知ってたけど、コミック版、まさかこんな内容になっているとは思わなかった……

なんか山口貴由っぽさを感じたけれども、別に元アシスタントとかではないのか? ちょっと調べた限りではそういう話はないから、ただの読者として影響を受けた、とかなのかしらねえ。

映画版の印象しかないから、まさかこんな超人バトルになっているとは思わず最高に驚いた。っていうかこれ、こんなに敵役を立てていいんですかね? これがランダムに選ばれた普通の中学生、というのは全く通用しないと思うんだけれども、まあしかしそこに目をつむってしまえば、めちゃくちゃ面白く読めますね。っていうか、この尺でこれだけキャラクターを立てて、これだけ説得力を持って人の死の際を描けるっていうのは、なんつーか、すげー才能だなあと思いますもん。

ただまあ、ラストの「純粋な悪は存在するか?」というテーマが、どうにもこう滑っているように思えたのは、厳しいよねえ。この作品の諸悪の根源は、「クソッタレな体制」にあるのは自明で、しかしそこに意識が向かず、クラスメイトを倒した後の背負っていくエンドというのは、ある意味で体制に丸め込まれてしまっている感がある。この作品が持つ風刺のようなニュアンスを、最後まで消化できていないよなあとは思う。

一方で、あのカンフーの人のバトル、アレはなんか知らんが本当に感動してしまった。自分の弱さに徹底的に向き合って、バトルの中で人間性が成長する……というの、めちゃくちゃうまく描くよなー。最初は絵面や味付けが合わないなーと思ったけれど、こんなにのめり込んだのは自分でも驚きましたわ。