ブルース・ウィリスがなんか続いたな。まあメインはビル・マーレイだけれども。
っていうか、完璧にビル・マーレイ推しの映画だよなあ。作品の立て付けとしては、アメリカがコントロールしようとしている地域で、アメリカン・アイドルのパクリ番組を使って、女性の社会進出を後押ししようという、まーなんというかすげープロパガンダ的な意味合いの出てしまう内容だと思うんだけれども、その触媒になるのがビル・マーレイというのがなかなか面白くはある。他の役者ではできない脱力感があるよねー。娼婦との拘束パートでは、どうしたって笑っちゃうもん……
いやまあ、そういう妙な組み合わせで、こういう題材を扱って、本当に良いのだろうか、という感じもしなくはない。これ、ビル・マーレイの振る舞いが、本人の了承なく、かなり彼女を危険に追いやっていて、なかなかひでえ話だよねえ。もちろん、それをわかっているからこそ、ビル・マーレイを決して善人ではないポジションで描いているんだろうけど。
でもなー、なんか実際物事が前に進むときは、人間の欲の絡まりだとか、簡単には説明しづらい信念に関わる決断なんかが連鎖して、物語的にわかりやすいアメリカの贖罪とかではなく、肩のケガくらいで済む感じなのかもしれないなあ、何てことさえ思ってしまう内容ではあったなあ。