ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

タイガー&ドラゴン

 

『俺の家の話』があまりにもガッカリするデキだったので、クドカンの脚本もうちょっとちゃんと付き合おうと思って見た。

落語をテーマにしていたのは知っていて、各話がそれぞれ落語を踏まえた内容になっていたのも記憶していたけど、あれー、思ったよりそんなに各話のクオリティが高くないな……いや、現実と虚構を重ね合わせて見せるところにワンダーはバッチリあるし、各話のテーマも話もしっかりしているんだけれども、肝心の主人公のオリジナルの落語がそんなに面白いと思えないというか。比較対象が長年の噺家の改良を経た古典だからしゃーないっちゃしゃーないんだけどさ。むしろ現実にありえねえと難癖を付けるタイガーとか、そこら辺が面白いわけであって……ところが小虎のオリジナルの落語は、古典を本歌取りしつつ問題をどのように解決するのかみたいな側面が強くて、そういうすれ違いやら不理解やらキャラ性から出るおかしみみたいなのが、ちょっと足りない気がするんだよね。そこら辺、方針がちょっと噛み合ってなさそうだなあ、とは思いました。

あとは、ラストで毎回授業料を払って借金を返す、というパートは面白いんだけれども、シリーズを通しての原動力というか、大きな流れみたいなのは望んじゃうもんなんだな、とは思った。そういう観点から言うと、『俺の家の話』は嘘やら何やらを使って、ちゃんと大きな流れが設計されていたんだなあ。