ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

反撥

 

反撥 ロマン・ポランスキー Blu-ray

サイコスリラー、なのか……? 恐らく過去のトラウマから男性関係に困難を抱えただろう主人公の精神的状況を映像で表現した作品……と言ってしまえばそれまでではあるのだろうが、まあこれで吸引力がちゃんとあるのはさすがだなーと思う。音響を効果的に使った演出もそうだけれども、主人公の存在感が半端ないのが大きいのかなー。あとサイコ! と言ってしまったけれども、やはり彼女の目の印象が延々残る作品ではあると思う。

抽象的なモチーフが延々作品全体を覆っていて、光だとか割れ目だとかが大変意味ありげに使われているのだけれども、自分が印象的だったのはやはり家の描写だなあ。時々夢遊病のように街を歩く描写が挟まるけれども、アレってそのまま彼女の外界との接し方を表現しているよね。それと対比されるのが内面である家の描写で、姉がいなくなった途端その内面世界がぐいーんと存在感を増してしまう、と。外部からやってくる男性は明らかにテリトリーに入っちまった描き方になってるよなー。あとバスルームとかでかく見えたのは、広角レンズじゃなくてちゃんとセットを作ってるよね? 『トレインスポッティングだ!』となった。