ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ノア 約束の舟

 

ノア 約束の舟 (字幕版)

ノア 約束の舟 (字幕版)

  • 発売日: 2014/09/10
  • メディア: Prime Video
 

いやーこれは難しい話だなー。

箱船という人類の俗悪から逃れたはずの場所で、神と人間の価値観のぶつかり合いがより鮮烈に出てしまうという状況設定は、まあ確かに魅力的に思える。神の啓示のような一見不可解なものが人類の普遍的な愛・憎しみと対立してという構造がミニマムに箱庭空間で提示され、しかもその父=神の代理人たる存在がラッセル・クロウっちゅーのはまあ大変吸引力のある立て付けである。のでまあ、そこの理不尽感はそこまで嫌いでもない。

しかし根本的にはやはり全然意味わかんねーというのが正直な所であり、神の存在が身近なキリスト教的な視点から見るとこれはしっくりきたりするのだろーか。しかしラジー賞とかとってるっぽいしなーなんの問題もなくこの問題設定を受け入れられる感じにも思えねーよなー。状況説明のためなのはわかるが洪水が来るまでの出来事がもう本当にどーでもよく、ああいうふつーのCG映像で神の啓示を正当化されてももう全然その立場を尊重できないよなー。

あとラストで父を許してしまうのがえーそんなかんじでいいの? という気がするのもたぶんそこが問題で、あれって神の啓示に昏倒せざるを得ない父・夫に感情移入の余地を強く入れとかないと成立しないと思うんだけれども、そこがもう全然足りなくてなー。DV夫に騙されるパターンじゃないのかなーと思いました。