ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

バスク祖国と自由の終焉

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京アニの事件を「テロ」と言われる度にゲンナリする。挙げ句新聞記者までテロいう単語を使ってて、いやあ気持ちは分かるけど報道に関わる人間ならもう少し言葉の使い方を気をつけてくれよと。なんで不正確に感情を煽る言葉を濫用するんだと。

そんな気分の中で見たガチのテロに関わる話だったので、ますますしんどい気持ちになった。バスク地方の問題についてはIRA以上に知識がなかったもんで、正直全然話の筋は追えていないと思う。ある程度知っている人向けの編集で、誰がどの陣営か分からないと「えーとこの人の立場は……?」となってしまうと思う。言葉の問題もあって、インタビューの細部を全然見落としてそうだなあと思う。

でもまあ全体から伝わるのは交渉の大変さで、いやーすごいなあ交渉。対立する二者が相容れない主張の中に現実的にどのような落とし所を見つけるか、というのは今の時代重要だよなあ。スピルバーグも最近交渉の映画をエンタメに落とし込んでるけど、あれは本当にすごいことだよなあ。日本に住んでいるとイマイチピンとこなくて、簡単に相手を軽んじてしまいがちな印象があるけれども、相手に対する経緯が重要ってのが端々から伝わってきて大変良い。

あとはなんと言ってもテロリストとテロリストに夫を殺された妻の交流がもうすごすぎて言葉が出ない。もしフィクションだったら「リアリティがないよ」って言われる展開だよなあアレ。ああいうのを見せられると、人間を信頼したい気持ちになるよね。