ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

大統領の執事の涙

 

大統領の執事の涙 (字幕版)

大統領の執事の涙 (字幕版)

 

この邦題はよくないなー。涙って感情の一点の発露なわけじゃないですか。この映画に涙をそこまで立てる要素ってあった? 雰囲気で良さそうなタイトルをつけてるだけで、個人的にはこういうの最高に嫌いです。原題の『The Butler』が圧倒的に正しい。

それにしてもアメリカ映画は本当にアメリカを描くのが好きだなあ、という内容なんだけど、まーこうやって振り返ると普通にアメリカの20世紀は面白いよね。世界は世界で色々あったわけだけれども、アメリカが自分のアイデンティティとして民主主義を掲げるときに、公民権運動が前面にドーンと出るのはまあ当然だよねー。歴史の短い国にとって、映画は神話みたいなものなんだろうなーと改めて思う。と同時に、ついこの前『13th -憲法修正第13条- 』で始めてちゃんと知ったわけだけれども、『國民の創生』由来のKKKが人種差別に大きな影を落としているわけで、するとある種の映画側のオトシマエでもありそうですね。

ハウスニガーがホワイトハウスに入って白手袋で大統領の執事をする、という象徴的な状況は決まっているくらい決まっているけれども、それを公民権運動に身を投じる息子のシットインとクロスカッティングして見せるあそこのシーンは最高にクールだよなあ。笑っちゃうくらい決まってますね。映画的にはもうあそこでお腹いっぱいで、レーガンとかあんまいらなくない? とか正直思ってしまう。

まーしかしオバマと会うのは必要なんだろうなあ。ケネディのタイをつけるのはいいとして、LBJってリンドン・ジョンソン? 彼についてはイマイチよくわかんないよなー。っつーかいい加減、オリバー・ストーンの本を読み返してみっかな。