ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男

 

ウィンストン・チャーチル ヒトラーから世界を救った男 ブルーレイ+DVDセット [Blu-ray]

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かっこいい! タイトルから痺れる! 丸ごと一本映画を堪能させていただきました! って感じ。素晴らしい。

まーとにかく冒頭のチャーチル登場までのつくりとかが大変見事で、そうそうエンタメ映画ってのはここまで適切に省略しなきゃねえって思わされる。最高。

作り込みきった絵作りもまあ大変楽しくて、議会の光差し込むライティングやら闇をそろそろ上がるエレベーターやら国王との裸電球ひとつでの和解やら、光を過剰にコントロールしている感じが大変よろしい。シンメトリーな構図はいちいち決まっていて、こんなに魅力的にロンドンを映されると溜まりません。あとは俯瞰と視線を感じさせる目のアップが映画のテーマをきちんと見据えていていいですね。いやー、いちいち感心。しかしドリーで映すロンドンの街並み、最初の1回はハイスピードカメラじゃなかったよね? あれってわざとなのかしら。見ててすげえ引っかかったのだけどなんなんだろう?

話としては、何よりもまず『ダンケルク』の知識があって大変良かったねという感じ。救出作戦をワンカットでビシって省略してしまったのもまた映画っぽいですね。あと、政治モノには良くあるアンビバレンツに悩む人間の話ではあるのだけれども、描き分け方が大変巧みで感心させられた。タイピストの兄のエピソードから、段階を経て地下鉄のエピソードへと繋がっていくのはだいぶ正しいですね。

あとイギリスの身分制度ってやっぱはっきりしてんだなあ。後半でそこら辺のテーマが急にぐぐぐっと持ち上がってきてびっくりした感じがなくはない。