ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

劇場版 テレクラキャノンボール2013

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滑舌の悪いナレーションとアドリブ続きのカメラとおっさんとたいして可愛くもないねーちゃんとの映像が3時間。特別に編集が上手いかっていうとそんなこともないと思うのよ。でも、なんでこんなに見てしまうの? 目が離せない。気付くと3時間経過している。いやほんと、これは面白いと言ってしまって良いよね。うん、面白い。

AV監督たちが車で走って女を口説いてハメ撮りをして競う、ポイントがつく、とまあ、まとめてしまえばただそれだけのシンプルな内容なんだけれども、そんなテキトーなルールの中から物語みたいなモノが立ち上がってきてしまう、というのが、なんかすごい。例えばスポーツ、野球とかサッカーとかのルールって、たぶん長い時間の間に洗練されて「タイムを使って作戦に深みを出そう!」とか「ゴールの前で待ってたらあんまエキサイティングじゃないからオフサイドな」とか、そういう物語を誘発しやすいように整備されたわけじゃないですか。普通テキトーにボールを転がしてもそっから物語って出てこないわけですよ。

ところが、この映画からは物語が生まれてしまっていて、いやーなんなんですかねこれ。『デス・レース2000』でも始まんのかなーとか思っていた過去の自分をブン殴りたい。予算八万円までで身体を切り売りする素人のリアリティに噎せ返るのもあるんですけど、やっぱ一番印象に残ったのは「男性の老い」かなあ。基本なかなかエンタメになりづらい男性の老いを、マッチョ中のマッチョであるナンパAVでこんなにも見せつけられるとは思わなかった。「セックス力に不安があります」のパワーワード感が半端ない。

予告編見てもわかるとおり、全編動画からは見だしてくる妙な迫力に溢れていて、3時間「見てしまう」映画でした。いやー参った参った。