ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか?

 

通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか? (富士見ファンタジア文庫)

通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか? (富士見ファンタジア文庫)

 

オレにはよくわからんけどフルダイブして異世界ってどうなの? 結構あるタイプなの? 作品内に微妙に現実との繋がりが残されているようで残されていないようで、でもそこら辺の曖昧さを利用してストーリーやらギャグやらが展開されるの個人的には最高にモヤモヤするんだけど。なろうとかちゃんと追っかけていればこの微妙にゲームライクな世界観を問題なく受け入れることもできるのかしらねえ。

まあいいや。作品としては「お母さん」が中心に添えられていて思春期のオカンに対するイライラは大変共感しやすい感情なワケで、んじゃあその感情をテコにどんなお話を作ってくれんのかなーと思ったんだけどまあ良くないね。母親の描き方がもう信じられないくらい薄っぺらで「あーはいはいそういうネタね」以上の感想が出てこない。いやまあもちろんネタなのは前提なんだけど、そのネタっぽい入り口からズンズン進むとおーなるほど母とはこのような存在なのか、というキャラクターの立ち位置から生まれる思索みたいなのが感じられることを期待しちゃうわけで、入り口のネタ感から一歩も先に進んでいないクライマックスの善悪の対立構造のペラッペラの薄さに苦笑も漏れない。キャラの造りや話芸にも全く面白味がなくて、白瀬さんの繰り返し芸が唯一交換という感じ。

別に賞に期待するお年頃でもないけど、これが大賞なのか、はぁ……

赤ずきん

 

赤ずきん [Blu-ray]

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赤ずきんなんでとりあえず人狼も混ぜてみましたって感じの話で、種明かしの「ふーむなるほど」感はまあまああるのでとりあえず面目はたったかなーという感じはする。というかそれまでのストーリーのワリとどうでもよさに比べて種明かしの組み立てがそこそこしっかりしていたからビックリしてしまった。

とまあそこで意外に思ってしまうくらい全体的な造りは低調、というか別に高級なものを狙って作ってないからしょーがないよなー。森の中にある村の建物をあんなに密集させるリアリティのなさを赤ずきん童話時空で担保するのはまあわかるんだけど、そこで語られる物語のわかりやすさはドラマレベルというか。そんな集中力払わずに見ても面白い造りだったら集中力払わずにみちゃうよねーという自分の悪い癖が出た感じである。

極めつけは特典の「もうひとつのエンディング」で、まあキレイと言えばキレイなエンディングだったしあそこからどうやってもうひとつエンディングを拵えるの? と思ったらもう全くなんの意味もないもうひとつ感で爆笑した。あんなんわざわざ別に撮る必要どこにあるの? 明らかに物語全体の意味合いが変わってくるし、そんな重要な場所を丸投げする意味がさっぱりわからん。

ヴィンセントが教えてくれたこと

 

ヴィンセントが教えてくれたこと [Blu-ray]

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なんだよこの邦題! 聖人ヴィンセントのニュアンスをこんなほっこりヒューマンドラマにしてんじゃねーよ! ってか例の『ドリーム』の監督かよ! なんなんだよこの監督の邦画タイトルひどい率は! いやまあ僕はアポロ計画の邦題はセーフなんじゃないかなーとか思いつつも見ていないのでなんとも言えないんだけど、少なくともこの映画は狙うべきターゲットが邦題と大きくズレてるよなー。良くないよなー。

予告はたぶん映画館かなんかで観たことがあって、ビル・マーレイ推しのちょっと面白コメディのようなイメージでいたけど、いやー全然これそういう話じゃないじゃないですか。隣家の子どもに教えたこともなくはないけど、でもそれって映画の中でそんなに印象に残んなくて、メインは「家族いなくなる」「金がねえ」「死にそう」ばっかりを色んなレイヤーで延々やっているすげーしんどい話じゃないですか。こんな映画をあんな見せかけで宣伝するのは良くないと思いますマジで。

ってかケネディの新聞切り抜きとか各所にちらっと映る星条旗とかで序盤から伏線は張られてるけど、コレ完璧にアメリカの映画じゃないですか。たぶんベトナム戦争って文言が出てきたときズガーン! そうかそーゆーことか! とボンヤリしていた空白がバンバン埋まってきちゃうタイプの映画よねコレ。信仰によって主人公が救われるところまでかなりザ・アメリカンな作品のはずなんだけど、そもそもあの街並みですぐ「あーブルックリンの老人かー」とか文脈読めないといかんのは日本人とか俺とかにはフツーにハイコンテクストよねえ。ブルックリン言われてもトム・クルーズが宇宙戦争で済んでたなーとか『ワンス・アポン・ア・タイム・アメリカ』の舞台だよなーとかそういう点の印象しかなくて、場所の意味合いとか全然読めねーもんなあ。

それはさておき演出があんまり好きになれないなーこの作品。ダンスシーンのライティングの暗さとかマジでそれで良いの? って感じだし、子ども復讐シーンの音楽の空回りっぷりは最高に厳しいし、時々出てくる正対のアングルもなんかイマイチうまく決まってない感じ。いやビル・マーレイであのアングルだとどうしてもウェス・アンダーソン思い出しちゃうからかもしれないのでそれはちょっと難癖のつけすぎか。ラストのストーリーの持っていきかたも大変雑に思えるし、うーん、あまり好感が持てる作品ではないなあ、と思います。

 

ショーガール

 

SHOWGIRLS

SHOWGIRLS

 

えーこれラジー賞なの? マジで? そんなに悪い映画ですかねコレ?

もちろん主人公はひでーやつだってのはわかるよ。そのひでーヤツがなんでこんなろくなしっぺ返しも受けずにのうのうとあんなエンディング迎えたのかって気に食わないのはまあわかる。わかるけどそういう映画じゃないよねコレ。

成功物語だと主人公に成功の過程で感情移入させつつ「あーそうそうその立場だったらどうしようもないよねえ」みたいな気の迷いとかで失敗しちゃって転落していくというのがまあ良くある形だけど、この映画の場合は成功の過程をろくに感情移入させることはしない、というか常にゲロ吐き主人公は嫌なヤツだよね。そんな極端に嫌な奴いたら嫌だなーと思うくらい嫌なヤツ。そういう風に一見定型的なストーリーをなぞっているように思えて、えーという所で外すことが繰り返され、いやあこれってすごくエキサイティングじゃありませんか? あの「俺だけはお前のダンスの良さを知ってる!」君が突然結婚で里帰りなんてあまりの急展開に「うひゃー!!」と叫んじゃうよね。昔の職場の上司が親みたいに様子を見に来るあのパート映画としては全く不要というかわざわざこんなところまで追っかけてきておっぱいポーン!までしちゃうのは全く意味がわからない。それを雑とみりゃあみれるんだけど、でもねえ、この映画の強烈なキャラクター群からはなんかそういう物語の提携からはみ出さざるを得ない勢いを感じてしまってねえ。あー、まあこの世界じゃあこう行動してもしょうがないよねーと思わせられる何かがある、気がする。OPとEDを繋いで映画をなんとなく閉じた感じにするあの定型とかを使ってたりして、それがかえってこの映画の破天荒さを際立たせている感じもしますね。すげえなバーホーベン。

まあそれが極まるとあの爆笑必至のプールセックスになるんだろうけど。アレさすがにギャグのつもりだよねえ?

グエムル-漢江の怪物-

 

グエムル-漢江の怪物- スタンダード・エディション [DVD]

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わーすげー変な映画ー! 想像していたより全然変な映画だった。

まあある種の怪獣モノといって良いとは思うんだけど、怪獣を中心に置くはずの話を家族中心で語っちゃうのがマジで意味わからん。自分とかはこういうフィクションの存在が定義されるとある種象徴的に見てしまって、公害? とは言わないけれども科学の進歩とそれによる犠牲を強いる者? みたいな捉え方をしてもいい生物だよねグムエル。でもなんでそのグムエルに家族総出で対決しなきゃいけないの? っていうかドラマはむしろ組織によって絆を引き裂かれる家族ってところに焦点が当たって、ワリと怪獣どうでも良いよね。変な映画。

いやでもそういうつくりの映画なんだよなーこれ。アレだけお父ちゃんがスーパーアクションしたにもかかわらず娘は助からず怪物を倒したのはどっちかっていうと用意されたスーパー兵器で、だからそういう普通のエンターテインメントとしてのつくりじゃないよねー。米軍のなんだか良くわかんない組織が家族の絆を勝手な都合でメチャクチャにしちゃってて、グムエルも元を正せばアメリカ人のスーパー雑な行為によって生み出された悲劇の存在であったという。そういう風に考えると、とってつけたようなスローモーションクライマックスシーンも、ちょっと違った風に見えるのかなあ。

日露戦争、資金調達の戦い―高橋是清と欧米バンカーたち

 

日露戦争、資金調達の戦い―高橋是清と欧米バンカーたち (新潮選書)

日露戦争、資金調達の戦い―高橋是清と欧米バンカーたち (新潮選書)

 

最初は知識足りるかすげー不安だったけど、同じ著者の『金融の世界史』読んでいたおかげでまあなんとかついて行けたかなあ。本の中軸には数字がダーって並ぶけど、それと日露戦争の状況と世界情勢がどのように結びつくかみたいなところをちゃんと説明してもらえるので、普通に面白く読めました。タイトルに「高橋是清」の文字が入っているけど、伝記と言うよりもむしろ日露戦争の日本の歴史を追いかける本って感じ。

かつて金本位制がとられていたのはもちろん知っているし、ニクソン・ショックとかやっぱワケわかんねーなーと思うけど、でも具体的に金本位制でどんな国際金融活動が行われていたのかはサッパリイメージできなかったので大変面白かった。そうだよなー輸入するのにはまず金がいるんだよなー当たり前だけど。

でもって当然日露戦争あたりは日本が産業革命で先進国に追いつこうとしていた時代なワケで、それが国債を追っていくと数字でわかるというのは大変面白い。日露戦争がすげえターニングポイントって話は世界史で何度も聞いているけど、ここまではっきり数で示されると納得感が半端ないよなあ。

そしてまた当時の国債のヤバさを示しながら、対比して現在のヤバさが示されるのが大変身につまされる。国の経済活動を一般市民の金銭感覚で捉えるのは間違ってるのはわかるけどさー、それにしたって後先考えずお金を借りすぎだよねえ。その後の日本の歴史を知っているからこそ、翻って現在の状況を考えてしまうつくりで、いやあ……

復讐は俺に任せろ

 

復讐は俺に任せろ [DVD]

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おー、フリッツ・ラングなのか。戦後はフィルム・ノワールとかも撮ってたのね。

フィルム・ノワールはまあカッコいい画が多いけど、この作品もまた随所がカッコいい。ラストの打ち合いとかもやってることはそんなにすげー内容ではないと思うんだけど、手に汗握ってしまうなあ。しかしホテルで打ち合い最終決戦というのは様式美か何かなのかしら。観てる本数少ないけど、フィルム・ノワールって良くそういうクライマックスの盛り上げ方するイメージ。

ストーリーは色んな所に行ったり来たりして結構間延びしてるなーこんなに人いる意味あんまないよなーと思いきや、各所で突然の大事件が起こって油断できない。車爆発は色んなギャング映画で使われてるけどさ、なんであんなにショッキングに感じられるんだろうねーホントに。ラストの「え!? そうやって決着つけるの!!」という展開含めて、なかなか楽しく見せていただきました。まあ言われてみればそうすればああなるけど、いやあまさかそっちにストーリーの主導権握らせるとは思わなかった。

しかしこの映画、なんであんなに主人公がどうでもいいんだろ。役割を完遂する立場なのはわかるんだけど、どうもそれ以上の共感ができないなあ。意外性のあるラストもそれに拍車をかけてるとは思うんだけど。周囲の女性陣は一癖も二癖もあってすげー印象的なのになあ。