ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ペーパームーン

 

ペーパー・ムーン スペシャル・コレクターズ・エディション [DVD]

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うおーロリ強い。とても強い。煙草吸い機転効くロリとのロードムービー。ズルい。こんなんズルすぎるでしょう。子役も色々頑張っているのだろうけど、そもそもこういう状況をつくるのがズルいよなあ。

『レオン』はヒロインにミョーな色気があって色んな意味でドキドキしたもんだけど、「父親かも知れない」っていう微妙な立ち位置がまあこれ以上ないくらいにうまーく機能しているよね。そこら辺の機微を子供が知っているかどうかも含めての危うさ。

でもってその危うさはたぶん騙し騙されのドキドキみたいに映画全編を支えていて、それがお金っていう非常に共感が持てる数字で示されるのも技ありって感じだよなー。残金がいくらって言われたらそりゃあ心配しちゃうもんなあ。こういう大枠の道具立てがホント良く機能してんだなあ。

あとはなんといってもラストシーン。さーてこの話をどうやってまとめんのかなーと思ったら車が走り出してなし崩し的に飛び乗っちゃうとかもう最高過ぎませんか。大人が大人としての分別を示しつつも神というか観客の願望が車を走らせちゃった感じ。そしてまた地平線まで真っ直ぐに伸びる道が良いんだわ……

ショート・カッツ

 

ショート・カッツ [DVD]

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なんやけったいな映画だなーと思ってWikipediaを見に行ったらあらすじが雑で笑う。

ストーリー[編集]

カリフォルニアのある町。車に当たった坊やが、心配する運転者を無視して帰宅すると、その家は有名アナウンサー宅で、信頼できる医者に治療してもらうことになったが、母は心配で、ケーキ屋からの電話に辛く当たってしまうと、そのケーキ屋はイタズラ電話を繰り返すが、いっぽう坊やの治療をする医者はコンサートで出会った夫婦とバーベキューパーティをする約束をしてしまい、その夫婦の夫が仲間と釣りに行くと死体が川に浮かんだりしていて、なんだかんだで大地震とともに終幕。

「なんだかんだで大地震とともに終幕」ってなんだこのパワーワード。いやまさしくその通りなんだけど。なんだかんだで大地震と共に終幕。それ以外なんていえば。こんな大人数をこんなハイテンポでこんな盛りだくさんをモンタージュの力でえいや! って繋いで全然普通に混乱せずに話が追えるというのはいやー匠の技って感じ。シーンの飛躍が適切に緊張感を担保している感じ。いやー面白い。というかラストのなんだかんだで大地震の所ではっきりと思い出したんだけどオレこの映画前に見たことあるわ。すっかり忘れてたけど。たぶんその時はすげー眠くて話の筋が追えないレベルに意識が低下してたんだと思う。やっぱコンディション悪いときはちゃんと休まなきゃダメねぇ。それでも覚えてる地震のインパクト。すげー。

いやまあちゃんと追っかければもっと出てきそうだけどなー。ちょーカッコいいOPでヘリが矢継ぎ早に登場人物のエピソードをばらまいていくのはすげー洒脱だし、ラストの地震でバラバラの視点が矢継ぎ早に並列されていくのはなんかちょっと感動的。死と男女の関係を追っかけていけば色々出てくんだろーなーとは思う。ってか改めてみるとこのジャケットスーパーステキですね。ハートが割れることでそこら辺一括ビジュアライズできてるもんなー。なんてアイディアだ。

ネットメディア覇権戦争 偽ニュースはなぜ生まれたか

 

ネットメディア覇権戦争 偽ニュースはなぜ生まれたか (光文社新書)

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インターネットの登場によって放送や出版の敷居が下がり、それまで技術的障壁によって保たれていたマスメディアの品質が管理されなくなるんだろうなーというのはなんとなーく想像してた。マスゴミゆわれて金銭的な利益追求の側面ばかりがクローズアップされてる現状だけど、電波法やらなんやらで一応公共的な責任は負ってる建前になってるわけで、んじゃあ新たにインターネットで活動しているあれやこれやの企業の公共性は誰がチェックするの? PVって数字がリアルタイムに返ってくる世の中だとより利潤の追求が激化するよねーその背後に企業の思想はないよね。ってかそもそも個人と企業の境目も曖昧になってくるよねーこれだけ技術が進歩すると。そんな時代にニュースってどう信頼性を担保するの?

みたいな疑問に大いに答えてくれているのがこの本。正直な所、オレは大体RSSリーダー使っててヤフーでニュースをチェックしていなかったので、イマイチピンと来ないところもあるのだけれども、まずはともかくネットでニュースを配信する立場の人々が公共性に対してかなり自覚的であったのが驚き。まあ考えてみれば、最初は新聞社出身の人間が中心となって取り組むことになるわけだし、すると媒体の違いから自分の立ち位置を相対化せざるを得ないわけで、そりゃ自覚的になるよなーとは思うんだけど、でもフツーにニュースを見てる側とは全く覚悟が違ったなー。やっぱりプロだなー。まあ本を読むと色々問題があるのはわかるのだけれども、とにかく公共性についての視点があったのが大変面白かった。

そこら辺でいうとスマートニュースとかもはっきり言って全く信頼してなくて、アルゴリズムによって選択されたニュースが自分に都合の良さ過ぎるものになったらそれはそれで問題で、そもそもどこの誰ともわからない新興企業のプログラムに自分の仕入れる情報を預けるのってマジで怖いじゃないですか。だからすげえうさんくせーよなーとか思ってたんだけど、逆にそこら辺の問題意識から立ち上がったサービス、という話を聞いてなるほどなーと納得する。いやそんな簡単に納得しちゃってチョロすぎなのかしらとも思うけど、思うけど、でもまああそこまではっきり自分の立ち位置を宣言されちゃうとなるほどなー好感持てるなーとは思っちゃうよね。

あとはなんといっても日経。なんであんなに技術が強いの? とかスライド見ながら普通に疑問だったんだけど、その理由がバッチリ辿れる書き方で大変腑に落ちる。自らの特性をきちんと把握すれば有料会員でジャーナリズムを成立させることもちゃんとできるってのは理屈でいうとその通りっぽいよなあとは思うんだけど実践するとなるとめっちゃ大変じゃないですか。でもそこら辺をテクノロジーを味方につけてガツンとやられちゃうと、もう参りましたって感じですね。っていうかFTのアレもそこら辺とバッチリ繋がってたんだなー。いやーほんと目からウロコ。

あとラストのインタビューが強い。切り込み隊長とBuzzFeedの記者と文春の編集長ってさ……もうそれだけで満腹ですよ。

 

穴 LE TROU Blu-ray

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前に見たことあるんだけどかなり眠かった記憶があってどんな内容だったかそこそこ忘れておりなんでこの傑作を忘れられるのか自分のことながら呆気にとられる。いやーないわーこの映画見たこと忘れるとか信じられんわー。

まあ終始素晴らしい映画なんだけどなんといっても長回しですね。あーだこーだ状況説明が終わってさあこの映画の秘密を見せるぞって所で行われる真昼の穴掘り。周囲の工事の騒音に混じって硬いコンクリートの床をひたすらカーンカーンカーン! って掘るあのカットの素晴らしさったらない。バレるんじゃないかっていうドキドキと鉄を地面に打ちつける肉体の動作に、少しずつ少しずつ様相が変わっていくコンクリートの床が合わさって、メチャクチャ長くて画面の変化もない長回しであるはずなのに、食い入るように画面を見ちゃうんだもん。あのシーンが終わったときにはもう感情移入完了! って感じよね。いやーホント素晴らしい。

他にも色々素晴らしい画はあるんだけど、マンホールの蓋を開けて覗いた朝の街並みは印象に残るなあ。当たり前の街の風景が、塀の外だって見方を変えただけで、あんなにも美しく思えるなんて参りますね。

でまあ衝撃のラストを迎えるわけですが、自分完璧にあの展開を忘れてたもんで「あーはいはい夢オチねさっさと次の展開にいってくれよ。あれ? 夢じゃないの? え? マジで? 嘘でしょ?」と大混乱に陥ってしまいました。それだけ脱出させてあげたい物語になってたってことだよなー。

フリッパー

 

フリッパー [Blu-ray]

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イルカって賢いよね! キレイな海は大事だね! ダイオキシンは危険だね! ラッセン! 以上!

時間がなかったのでレンタルショップに駆け込んでとりあえずBlu-ray選んどきゃわざわざ買い直したってことだし名作だろーという目論見があえなく轟沈した作品。というかラベルに「チャイルド向け」って書いてあるしそういう作品ってことだよなー。まあオレが悪かったです。

なんかイライジャ・ウッドに似てるなーと思ったらホントにイライジャ・ウッドなのか。そうなのか。人の顔が覚えられないオレでも子供の頃からはっきりわかる顔つきであるのだなあ。あとイルカの芸はすごいんだけどこういう被写体だと普通にCGかどうかわからんので「へー」と眺める感じ。そういう意味では結構大変な時代ですよねどうやって映画のワンダーを創るのか。

んー、あとはなんか書くことある? 特にないよねえ。悪者が悪者らしく振る舞っていいモノが勝って一夏の出会いと別れもあって、しかしそれが特段良く描けているわけでもなくて、まあこんなものかーといいう感じ。そういう意味ではバッチリチャイルド向けと言えなくもないのかも知れないけど。

ミシシッピー・バーニング

 

ミシシッピー・バーニング [DVD]

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1964年って『メリーポピンズ』の年じゃないですかー。いやーすごいなあアメリカ。ってかこんな近くまで黒人差別がこの感じで行われてたってことでしょ? 公民権運動ってキング牧師とか白黒の映像で見てるからずいぶん昔の話だなーとか思っちゃうけど、ほんの50年前の出来事なんだよね。アメリカってなんで人権に対してあんなにめんどくさいんだろう、とか漠然と思ってたけどさあ、こんな出来事があった国ならそりゃあ日本とは全然意識が違うよね。

それにしてもFBIの映画である。ってかさ、FBIがこんなストレートに良識の守護者みたいな描かれ方してるのなかなか記憶にないよなあ。ほとんど台詞には出てなかったけど、やっぱりこれもケネディの時代ってことなんだろうか。まあ相手が擁護しようのないモノってところもあるのだろうけど。そういう意味でちょっとバランスの危うい映画になりそうな所を、ジーン・ハックマンの微妙な立ち位置が救ってる感じ? それでも自白へ追い込む手口は正直おっかねーなーとか思ってしまうけど。

ところで今作のウィレム・デフォーなんだけど、マット・デイモンに見えてしょーがない。今大学でのFBIのお坊ちゃんでこの役柄演じるならマット・デイモンだよねえ。すっとジーン・ハックマンは誰がやんのかしら。こういう味のあるおっさん俳優ってすぐに思い浮かばないなあ。

ウォルト・ディズニーの約束

 

ウォルト・ディズニーの約束 MovieNEX [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]

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あの凄まじいエンディングなんか噂には聞いていたので、はてさてどんなギリギリした映画なのかしらと身構えて鑑賞したのだけど、うーん、意外に真っ当なないようじゃないですかコレ? というか、どうにも理不尽でコントロール不可能な創作者のとんでもなさを、アレだけ丁寧に過去のトラウマを描いて物語的因果関係で説明しちゃうのって、逆にマジックを殺すと言うか、わかりやすくしすぎじゃないですかねコレ? 多面的な原作者の人間性が物語に圧殺されてる感じがすごくする。

ってかこの映画の構造でウォルト・ディズニーとの恋愛に対する態度が示されないのは逆に不自然じゃない? あの年であの感じでひとり暮らししている人間へのサムシング、絶対必要だよねえ。それともオレの感性が鈍くて見逃しちゃってるだけだろーか。なんかそんな感じもする。

ダンスシーンで頑なさが解れる辺りとかは構造的にそうなりますよって押しつけがましさが強すぎて正直嫌い。いやまあ丁寧にやってるから感動はしちゃうんだけど、でもちょっとあそこの展開突然すぎません? むしろ運転手との友人関係の方がジーンときちゃって、だってあそこで池を創る必然性って何もないわけじゃないですか? そんな場面に天気の伏線がバチコーンと決まって心が通い合うふたりを描かれて、うーんそうだこういうのが描けるのが良い映画なんだよなーと思いました。