ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

パンダコパンダ

 

パンダコパンダ [Blu-ray]

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名作をきちんと追いかけようシリーズな感じで見たんだけどこれどっちかっつーと「パンツおパンツ」ってタイトルにした方が良いのではないか。冒頭からかなりの角度で切れ上がるスーパーミニスカートから惜しげもなく披露されるおパンツ。そして特技逆立ちでことある毎に炎天下に晒される純白パンツ。これはなんなんだ。なんなんだいったい。パパ混乱しちゃうよ。

というように子供向けのアニメなのにあちこちに危うさがあって大変面白い。ファーストコンタクト辺りではパンダサイズには収まらない家がパパパンダのアクションで次々に破壊されていくのが得も言われぬ驚きを生み出す。家の椅子やら階段やらをブッ壊すことが密かに示すパパパンダの凶暴性になんとも言えないざわつきを感じながら作品を追いかけることになるのだった。謎の緊張感。

っていうかさー、この脚本ってやっぱ恐いよね。ばあちゃんは子供をおきっぱなしにしてなかなか帰ってこなくて、そこへ連れ子共々やってきたパパパンダが妻であり娘でもある女の子と一緒に生活するとか、いや別に宮崎駿がどうのこうのじゃなくある種の願望を読み取ってしまう。のは、オレの脳が穢れているのかしらん。

武士道残酷物語

 

武士道残酷物語【DVD】

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ふえー、これ金熊賞とってるのか。今井正もたぶんコレが初めて観た映画だし、うーんもっとちゃんと抑えるべきところ抑えねばなーと思う。

とはいえ南條範夫の名前があるとオレの意識はもう平田弘史の『駿河城御前試合』に吹き飛ばされてしまい、内心ビクビクしながら見始めたもんで、以外と普通にスルッと系譜を辿っていく内容に食い足りなさを感じているのだった。タイトルがコレなのに残酷度合いが全然足りないよなあ。一番キッツいはずの目隠しで家族を斬らされるあの展開とかも見え見えで全然ショックがないもんなあ。

あるいは武士道に対する距離感の違いなのかもしれない。後半突然特攻場面が差し込まれて現代の悲劇へと繋がるんだけれども、正直会社への忠誠心が武士道における家臣の忠誠心と比較できるようには全然思えない。当時の日本では自分たちの立場を侍になぞらえることで沸き立つ何かしらの感情があったのだろうなあ。

あと岸田今日子の存在感がやべーな。っていうかオレが岸田今日子の声好きすぎるんだろうな。もうあの声聞いただけでビクビクしちゃう。でも殿様の餌食になってしまう中村錦之助は今から見ると面長でカッコいいとはちょっと違う感じ? 七変化しているのもあって、さすがにちょっと合わないのでは……とか思うのだった。

エスケイプ・フロム・トゥモロー

 

エスケイプ・フロム・トゥモロー [Blu-ray]

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ディズニーランドでゲリラ撮影したらしいホラー映画。とにかくこのジャケットがキャッチーで、正直この絵のせいで観たような作品。で、観た結論は「ジャケット観ればOK」なのだった。この絵一枚眺めて内面のドキドキ感を育んだ方がよっぽどマシな時間の使い方だったと思う。

いやそこまで酷評する映画でもないのかなー期待して観なければ。モノクロで撮ったディズニーランドってまあそこそこ恐いだろうなーとは想像できるけど、でもその想像以上の恐さがあるわけではない。途中でなんか謎のファンタジック映像がたくさん出て来るけれどもそんなんファンタジアの方が100倍恐いしキマってる。今更ストーリーのどうでもよさにあーだこーだは言わないけどさあ、ゲリラ撮影で映像的な強度も全然足りてないし、ほんとただひたすら眠い時間を過ごさせて貰いました、という感じになった。わざわざインターミッションさえブチ込んで期待煽った謎施設とかの展開もひたすら「はぁ……」って感じでございます。

三匹の侍

 

三匹の侍 [DVD]

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わっはっはっはこれもまた『用心棒』で観たようなシーン出てきて笑う。やっぱ拷問受けた主人公は地面を這って脱出するのね。様式美。

正直殺陣がリアルだとかどうだとかはあんまりよくわからなくて、丹波哲郎のアクションってそんなに格好良くは見えないなあとか思うのだけれどもどうなのだろう。ただこの作品やけに室内での斬り合いが多くて、ハシラや屋根に刀が当たりまくるのは趣好としてなかなか楽しい。

キャラとしては桜が抜群で、いやあコレ半分このキャラの話になってるよね。冒頭のかなり違和感のある殺人から話を転がしてって、真実の告白もしっかりキャラとして適切に立てて、ラストで全てを擲って正しい行動を取るとか、まあベタベタだけれども大変正しい筋書き。を、まあああいう愛嬌のある顔つき&振る舞いのキャラクターでやったら、そりゃあ愛着も湧いちゃいますよね。ずるい。一方柴はそれに対置される立ち位置でちゃんと侍としての矜恃に沿った行動をしていて、まあ立ってるよね。それらに比べると桔梗はちょっとそんな役回りって感じ。

しかしあの微妙にビターなラストがなんとも印象深いな。直訴は結局流れてしまい、娘に父を守らせる。うーんそれでいいのか? と思わなくもないけれど、でもまあそういうリアリズムの話でもあるんだろうなあ……しかしなあ、うーん……やっぱラストがしっくり来ないなあ。

13デイズ

 

13デイズ [Blu-ray]

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内容的には滅茶苦茶ハラハラドキドキしながらギリギリ歯を食いしばって観る映画だと思うんだけど、なんでこんなに緊迫感ないんだろ? 結果を知っているから? でも『リンカーン』だってある程度どうなるかは知っていたけど、緊迫感めちゃくちゃあったからなあ。あるいはキューバだの核兵器だのの危機が全然実感ないからなのかしら。まあ地下シェルターが身近にあって核爆弾の避難訓練してた人たちとは全然感覚違うだろうなあ。アメリカ人にとってはケネディ家に持ってるイメージとかは自明なのかもしれないけど、自分にとってはそんなにバッチリ知識があるわけでもないのも問題だったか。ホワイトハウスであんな風に陰口叩き合ってるとか全く想像がつかなかったのでビックリしてしまう。歴史に学んでる自意識マンマンのアイリッシュな血筋が仲間ののコミュニケーションで政治が進んじゃうってすげー危ういと思っちゃったよ。この映画は軍人の戦争したさを悪に置いているわけだけれども、これはどっちかっつーと個人の問題と言うよりも文民統制のなってなさとか組織の機能の問題で、善悪を戯画的に描いたところで解決する問題じゃあないんではなかろうか。

にしてもこの時代の映像の独特の雰囲気ってなんなんだろうなあ。もしかして室内空間でうっすらスモークっぽいのたいて空気遠近強調してるのかしらん?

 

アメリカン・エクスペリエンス 地下鉄レース アメリカ地下鉄誕生物語

www.netflix.com

うーん、コレって映画括りで良いのか。テレビシリーズっぽくもあるけど。まあ映画カテゴリで出てきたから映画ってことにしておこう。

インフラとかに興味がありつつも1900年あたりの技術史が大変面白く感じている所だったので見たんだけどうおーすげーおもしろい。私鉄による都市開発とか銀座線の開削工法とか今まで今まであちらこちらで得てきた知識がガンガン繋げられていく感じがとても良い。全て電気が称えられる『海底二万哩』とかまで思い出す始末。あとはエジソンの商売上手加減が凄まじいことを改めて思い知らされた感じ。

ドキュメンタリーとしては結構投げっぱなしなところも見当たるというか、それぞれの資料のどこがどこにどう繋がってそういう流れになってるのよ? というのがわからず中途半端に感じるところも多いので、前提の知識がある程度ないと辛いのかもしれない。オレもそんなに知識があるわけではない、というかそもそもボストンの位置づけを知らないレベルなので大変混乱した。主要都市の位置づけくらいはちゃんと憶えて起きたいもんだぜ……

あ、あとボストンコモンの反対運動の下りが大変面白かった。新技術に対する市民の反対という意味でもそうだけれども、アメリカという若い国が自分たちの出自や伝統を大切にするのがなるほどなーって感じ。オマケに独立戦争の骨まで出てきちゃったらまあ、そりゃあ神の意志感じちゃいますよね。

用心棒

 

用心棒 [Blu-ray]

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わーお。聞いてはいたけど『荒野の用心棒』の丸パクられじゃん。オマージュされてたシーンの嵐に爆笑した。メインの構造自体だったらそんなでもないけど、こりゃあさすがにただのオマージュじゃどーなのって話になるわなー。まさかあの床下這いずりシーンさえここが元ネタだったとは全然思わなかったよ唖然。

とはいえ黒沢明とセルジオ・レオーネでテイストは全然違うし、三船敏郎とクリント・イーストウッドでもキャラが全然違う。でまあそのキャラの違いが作品全体のトーンをちょっとずつ変えちゃっていてそれはそれで楽しい。

両者を比べて自分は『用心棒』の方が好きだなーと思うんだけど、その一番大きな理由はキャラかなー。クリント・イーストウッドも悪くはないんだけど、三船敏郎の人間臭さは親しみやすさが段違いで。あー、でももしかしたら『椿三十郎』を見てたからその分有利なのかしら……とか思ったけどドル箱三部作見てるわけだしそんなことはあるわけないのだった。

あとは舞台の描き方かなー。望遠でぎゅっと向こう側とコッチ側を閉じ込めてしまう黒沢明のカメラは、宿場町でのいざこざを描くのに大変適してる感じだよなあ。セルジオ・レオーネは広角でだだっ広い荒野を撮って欲しく、こんなちっちゃい町のいざこざにはスケールが合わなかったのかねえ、と思いました。