ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

完全教祖マニュアル

 

読みやすいし面白い本である。ユーモアもこういうのって鼻についたりすることが多いけど、この本に限っては全然大丈夫だった。ウマが合ったのだろうか。

宗教の成り立ちっていつも不思議で、いったいどういうメカニズムで信者という存在が生まれていくのだろう? というのは時々思っていたんだけれども、なるほどこういう考え方があるのかーという感じ。実際問題ここまで単純化できるかはわかんないけれども、少なくともここに書いてある理屈で解釈出来るなあ、とは思う。主要宗教の実例を引かれると、そりゃまあ説得力出るよねえ。キリスト教の異端の紹介の辺りを見ても、ある程度の下敷きはあるんだろうなーと想像する。

そしてまあ、こういうのを見るとキリスト教圏の映画で「神」の存在が執拗に描かれる理由も、なんとなく想像できる気がするなあ。要するに世界をどうやって解釈すれば自分の倫理規範と現実の整合性がとれるかという問題で、それって物語を語るときの倫理とかとめちゃくちゃ密接に関わっているわけで。善の価値観を揺さぶるようなテーマを作品の根幹に据えると、神の存在が問い直されるというのは、むしろ自然なことであるように思える。ってか、逆にそういう善の指針とかに実感がないまま生活するってなかなか特殊なことなんじゃないの? とさえ感じてくるよなー。