ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

2人のローマ教皇

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フェルナンド・メイレレスかー。この監督の映画は久しぶりに見たなあ。どうしても『シティ・オブ・ゴッド』の印象が強いので、こうやってじっくりしっかり映画を描かれると「えっ」となってしまう。まあ、色んなタイプの映画を撮っている人というのはわかってるんだけれどもね。

しかし当然だけれどもコレ、カトリックの背景が分かる人の方が全然楽しい映画だよなあ。そもそもドイツからカトリックの教皇が出ることの意味とかもあんまりよくわからん。南部の方は多いんだっけ? くらいの知識しかない。システィーナ礼拝堂だ!! って名前が出てきたところで満足するレベル。

しかしまあ、なんといってもカトリック内での性的暴行事件の話だよねコレ。告発に関わる映画はいくつか見たけれども、あれが明らかになれば、そりゃまあ影響の余波がトップに向かって当然か……組織・権力と信仰・良心に凄まじい亀裂が走る構造になっていて、その結節点のローマ教皇は、そりゃまあ魅力的な題材になり得るよね。

ただまあ、それを友情の角度から描くのは、目の付け所がさすがだなあという気がするし、それが老人同士なんだからそりゃまあ引き込まれるよなあ。もちろん、性犯罪はとんでもない出来事で、それを犯した組織の罪は筆舌に尽くしがたいワケだけれども、だからこそ、それを声高に糾弾するだけの映画にはしなかったんだろうなあ。