ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

ニンジャスレイヤー第1部 ネオサイタマ炎上1

 

Twitterではチラチラ見ていたし、マンガとかちょっと読んでたりはしてたけれども、まとまった形で読むのは初めて。

ネタとして消費されている側面が強い作品ではあるけれども、もちろんまあそれだけじゃないよねえ。極端にデフォルメされた日本のステレオタイプの中で、しかし語られるストーリーはきちんとした普遍性を持っていて、だからこそ生まれる奇妙な味みたいなものが確かにあって、そりゃまあ癖になって当然だよなあと思う。ってか、連作短編としての強度がやたらめっぽう強いよねー。本気なんだか冗談なんだかわからない世界観に、こんなに強い叙情が生まれるとは思わなかった。

文体については散々色々言われているし、それはそれで魅力的なんだけれども、やっぱり強烈なのはワードチョイスのセンスだよなあ。文章を文脈から引き剥がして解体して、なんのパロディかを脳内で解釈してから、もう一度全体の流れを確認する……みたいな作業をひたすら続けるのは、大変だけれどもメチャクチャ知的好奇心を満たす作業で良いですね。「忍者」「サイバーパンク」「海外から見た日本」という、強固なテンプレートが既に存在するから成立する文章だよねえ。でもこれ、ツイッターの分量で区切られてなかったら、密度に目眩がしてしまうのかもしれないなあ。