ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

忍者武芸帳

 

大島渚がこんな仕事してたのか。へー。

マンガをそのまま映画にしたって、今のマンガの動画CMの走りみたいな作りだよなー。もっとも、絵自体が動いたりするわけじゃなくて、原作マンガをそのまま画面に映して、ごくまれにパンとかしつつ、声とSEと文字を入れる――という、紙芝居に毛が生えたような内容だから、感触は全然違うけどね。絵は本当に素晴らしいし、役者さんの演技もとても印象的だけれども、しかしこの絵を映画サイズで見せられると、さすがに間が持たないよなあ。あと、マンガの間のコントロールは、映像の間のコントロールとは全然感触が違うんだなーということも思った。特に場面が飛ぶ所とか、かなり忙しなく感じてしまう。

でまあ、恥ずかしながら自分はまだ白土三平のマンガって読んだことないのだけれども、あーなるほどこういう感触なのね、というのが掴めて大変興味深かった。織田信長をそのポジションにおいて、主人公側をこの視点で描くのね、という感じ。ただ影丸の存在が結構ねじ曲がっているというか、最初は妙な笑い推しでガンガンやっていたのに、それが農民の側に着く展開はちょっと不思議だよね。弾圧される側の代表が、こういう余裕をもつ立ち位置ってのはかなりユニーク。影の一族もかなりアッサリ死んじゃうし、全体的にはちょっと感情移入が難しいストーリーの語り口だよなあ、とは思いました。