ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

酔拳

 

酔拳 HDデジタル・リマスター版 [SPE BEST] [Blu-ray]

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お、おもしれー。

一本の映画としての完成度とかを遥か置き去りにして出てくるキャラクターの濃さに圧倒される。っていうか冒頭のおばちゃんなに? おばちゃんの身体の動き一つで「おおおっ!」って映画に見入ってしまうんだから肉体のワンダーってすごい大事よね。ラスボスだけでなくぽっと出の敵キャラなんかも妙にキャラが濃く、ツボにはまったくだらない冗談で本筋関係なくゲラゲラ笑わされてる感じ。

主人公のキャラ付けも危うくて、ともかくワルなのがすごい。難癖を助ける正義の味方かと思ったら普通に無銭飲食してしまい、しかも悪びれる素振りが全くないのが最高にクレイジー。しかも修行を終えても最後まで根っこの所は変わらない、なおかつそれをジャッキーの笑顔ゴリ押しで通してしまう、というつくりがほんとすげーよなー。そのフラフラした感じが酔拳の構えのようにこの映画を支えている感じ。そうそう、ピシッと型をきめたかに見せておいて、ゆらゆらと揺れ出すあの危うさが、この脚本にあってる感じさえするよなあ。

そして何よりあの強烈な師匠。そもそも序盤で食い逃げを助けるのもえーって感じだけど、中盤の修行パートさえも一筋縄ではいかず、えーそこをヌルッとスルーするの? とかその話テキトーに濁すの? な酔っ払いトーク調でストーリーが進み、いつの間にか師弟の絆が築かれてしまっている、それを見てる方も受け入れてしまっている、というのが超面白い。

いやホント、この映画自体が酔拳のかもしんないなー。