ガチラノ

死ぬほどどうでも良いわ…

日本のいちばん長い日

 

日本のいちばん長い日

日本のいちばん長い日

 

すげー健闘してるよな。過去の名作に正面から殴りにいってちゃんと勝負になっている。最終的には1967年版のスペシャルな暑苦しさには届かなくて力負けしている気はするんだけれども、それもしゃーない。自分が橋本忍脚本びいきなのもあるしねー。昭和天皇まわりとか、かなり1967年版とは趣が違っていて、そこは好みが出る所なんじゃないかしら。もう一回みたいなあ1967版。

しかしなんつーか、こんなにも『シン・ゴジラ』を連想する作りになってるとは思わなかった。ポンポンポンとテンポ良く早口のカットが切り替わるので、だいぶ既視感に襲われる。岡本喜八監督で繋がってるようで繋がってないようで微妙なとこですが、ゴジラと東京大空襲の類比関係でもって危機的状況に陥った日本の官僚組織を描くという点では、やっぱり繋がっているよなあ。ただこっちの映画では、各シーンのライティングがバシバシ決まっていて、もうちょっと全体的にたっぷり余韻を味わいたいシーンがたくさんあったよなあ、と思う。一方そんな映像の合間にCG丸わかりのシーンも混在していて、全体の統一感でだいぶ損をしているなあ、とも。

原田監督は『駆込み女と駆出し男』も良かったし、ちゃんと追っかけねばならないなーと思う。にしても、『突入せよ! あさま山荘事件』が絶望的に合わなかったのは一体なんでなんだろうな? 撮影監督なのかしら? 阪本善尚撮影で見たことあるのは、あー、『墨攻』か。確かに撮影監督の問題なのかもしれないぞこれは。